春野菜の楽しみ その2
おうちでパリの味 2009.05.29
急に夏のような日差しかと思えば、今日は肌寒いパリです。
毎年、マルシェに走りの白いアスパラガスが並びだすと、思わずニヤリ、嬉しさが込みあげてくる。
最近、よく見かけるのは、先がムラサキになったもの。
「白いものと、どう違うの?」と八百屋のおじさんに聞くと「ムラサキのは、白いのが少しだけ伸びて太陽に当たったもの。だから味は同じ!」と。
早速、買って来て、下の方の硬い部分の皮を剥き、茹でる。水に晒すと、繊細な旨みが逃げそうなので、ざるに載せて冷ます。まだ、ほんのり温もりがあるうちに、頂きます。
茹でたてをひとつ、つまんでみると、何ともいえない風味、かすかな苦味と甘みが口に広がって・・・幸せ!
北海道の母が作る山菜料理、春から初夏にかけて、山に入って採って来たウドの酢味噌和えを思い出して、ぬた風のソースを作ってみました。
アボカドのとろっとしたところと味噌が合う。
初めて、畑のアスパラを収穫した時、ナイフでスパッと切ると、その切り口からは、水道の蛇口の如くドドッと水がしたたり落ちて・・・アスパラとは本来とっても瑞々しいものなのだ!とびっくり。
美味しく食べて、目にもカラダにも春の潤いを貰いましょう。
■アスパラとアボカドのサラダ(2人分)
アスパラ(白でも緑でも)・・・10本くらい
アボカド・・・1個
空豆・・・100g
セルフィーユ・・・少々
☆ソース
西京味噌・・・大さじ1
米酢・・・小さじ2
練りごま・・・小さじ1
豆乳・・・大さじ2
醤油・・・小さじ1
アスパラ、空豆は大きめの鍋(同じ鍋で)に塩を入れ、たっぷりの水で硬めに茹でる。アボカドを並べて、ソースの材料を混ぜ合わせておいたものを、頂く直前にかける。

料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
近著に映画の料理を紹介した本『La cuisine japonaise à l'écran』(Gallimard社)と『Le Grand manuel de la cuisine Japonaise』(Hachette-Marabout社)がフランス全土と海外県、ヨーロッパ各地で発売。
Instagram : @haradasachiyo