「ああ~楽しい~~~!」と海岸へ出て、ひと叫び。
ここは、熱海?
いえいえ、突然のご縁を頂いて、カンヌに出張料理に出かけてきました。

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どの土地に行っても、真っ先に訪れるのは、その街のマルシェ。
荷物を置いて、早速、行ってみると、月曜日はアンティーク市の日でした。

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明るく、スカーンと抜けるような感じ、海風が通って心地がいい。

ハワイのマーケットにそっくりです。
こういう所に来ると、"ああ、一年中、ビーチ・サンダルで過ごしたい!」と、つくづく思う。

食材目当てに、街を探索。地元ならではの、手頃で美味しいワインを揃えているワイン・カーブ、チーズ屋、美味しいパン屋も大事。注文通りの下処理をやってくれる、お肉屋さんがあれば、心強い。

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あちこちで見かける"Socca"と書かれた、名物らしい看板。後日試してみよう・・・そして、下町散歩。

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いつも前を通る、海岸沿いのピンク・ハウス。"ああ、こんな家で、目覚めてみたい・・・"とゆめゆめ。

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丘の上の、素敵な一軒家。屋上にいた家主さんは、楽しそうでした。

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毎朝、仕事場へ向かう道。こうして、海・空の青を見るだけで、もうゴキゲン!
「今日もがんばろう!」

翌朝、マルシェの魚屋に直行。朝、8時過ぎに港へ水揚げされたばかりの魚が並びます。

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鯖や鯛も、いつも見慣れた北の海ブルターニュ産のものとは、全く違います。

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いわゆる雑魚ですが、ブイヤベースやスープにすると美味しい。

ウツボが!!

もう、こんな野菜を見ると、次々にメニューが浮かんで、うれしくなっちゃう・・・ラタトゥイユ、ヴァ―ニャ・カウダ、サラダ・ニソワーズ・・・パリのマルシェとは、野菜の輝きがまるで違う。鮮度、ツヤ、力強くて勢いがある、そして、味もしかり。

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毎日、マルシェに通うようになって、顔なじみになった市場の人達とのやりとりも楽しい。

八百屋さんで、「あなたのお宅のサラダ・ニソワーズには、何を入れるの?」と聞くと、「何を入れてもいいんだよ! ここは、ニースがすぐ側だから、ここで作れば、なんでもNiçoiseニソワーズ(ニース風)になるんだよ~」と、笑ってる。

そして、やっぱり、ここでも、買い物している人たちに「これは、どうやって料理するの?」と聞くと、みんな大喜びで、自慢のレシピーを教えてくれる。

中には、南仏が気に入って、パリから移り住んだ人も多い。

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おじいさんの代から使っているというチーズ・ケース。この可愛い花柄ワンピースのおばあちゃんを見て、ハワイ島・ヒロのマーケットに居た日系のおばちゃんたちを思い出して楽しくなる。

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日曜のマルシェには、ハーブ屋さんが登場。買い物するのは、"いかにもカンヌ"風、身なりの良いご夫婦。

マルシェで、食材を見るたびに、あれも、これも食べさせたい! と、ワクワク。

でも、はるばる遠方からいらした、お客様には、やはりその土地の美味しいものをシンプルに味わって欲しいと思う。

八百屋さんの言った通り、おいしいものを色々入れて、サラダを作ってみました。

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太陽をたくさん浴びた露地もの野菜、アンチョビー、オリーブ、カマルグの塩田で作られた塩、上質のオリーブ・オイル・・・と材料を厳選していくと、普段のサラダとは、全く味わいが違います。

畑で、熟してから収穫されたメロンは、香りも甘みも強い。

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ど~んと、ヴァ―ニャ・カウダ。

と、カンヌの美味しい話は、まだ続きます。

お楽しみに・・・

料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
近著に映画の料理を紹介した本『La cuisine japonaise à l'écran』(Gallimard社)と『Le Grand manuel de la cuisine Japonaise』(Hachette-Marabout社)がフランス全土と海外県、ヨーロッパ各地で発売。
Instagram : @haradasachiyo

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