カリフォルニアワインに合わせたいひと皿。《Copain編》
「チキングリル マスタード入りベリーソース カシス風味」

去る7月、カリフォルニアのワイナリーを巡ってきました。旅の目的は、ずばりカリフォルニアのワインにあうレシピを考えること。どのワイナリーも個性的で魅力的でした。ぶどう品種で印象的だったのはピノ・ノワール。昔に比べ、いまのカリフォルニアのピノ・ノワールは個性的な顔ぶれが増えレシピのアイデアが次々と浮かぶほど。再び注目が集まっているのも納得ですね。

今回より3回にわたって、ワイナリーのレポートと一緒に、そこでいただいたワインからインスパイアされたレシピをお届けします。ワインのおいしくなるこの季節、ぜひ参考にして、カリフォルニアワインと料理のマリアージュを楽しんでみてください!

なお、10月末にはmadame FIGARO.jp にて、カリフォルニアワインの特集が2回にわたって公開される予定。私が紹介したワイナリーやレストランも登場、より詳しく紹介されるので、合わせてチェックしてみてくださいね。

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カリフォルニアワイン産地のひとつ、ソノマにあるワイナリー「Copain Wines」へ足を運びました。Copainとはフランス語で「友達」の意味。フランス語に興味のある私としては、どんな想いを込めてCopainという名前を付けたのか気になっていました。お話を伺うと、ワインメーカーのウェルス・ガスリーさんが、フランスでワイン作りの研修を行った際の経験に基づいているそうです。ワイン作りは仲間あってこそ、そんな意味が込められているのでしょうか。

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太陽の光が降り注ぎ、眼下には視界いっぱいに広がるぶどう畑。小高い丘に立てられたワイナリーでピクニックをしたくなるような心地よさが広がっていました。思い出すだけで、庭の匂いや、光線の具合、透き通った空気のようなものが、鼻孔の奥から鮮やかに甦ってきます。

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ドアを開けると、優しい木の素材でできたインテリアとお庭からとってきたと思われるバラが迎えてくれました。シンプルかつ温かな雰囲気の室内で、テイスティングがスタート。

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チーズやドライフルーツをおつまみに、産地をカリフォルニアの地図で辿りながらゆったりレクチャー。シャルドネ、ロゼ、ピノ・ノワール、シラーなど、様々なぶどう品種のワインを試飲させていただきましたが、特に気に入ったのがKiser 'En Haut' Pinot Noir。いままでイメージしていたボリュームのあるアメリカのピノ・ノワールと異なり、ワイナリーの雰囲気同様、ひけらかすことなくシンプルにエレガンスを追求している感じが伝わってきました。ブルーベリー、ダークチェリーなどの小さな果実をぎゅっと凝縮させたような華やかさ、スミレやバラの香り、森の中の枯れ葉のような香りも嗅ぎ取れるなど、複雑性もあります。口に含むと、シルキーな心地よいタンニンが広がり「チキンやポークと合わせると、口の中で酸が柔らかく溶け込んで旨味に変化しそうだな......」など、料理とワインのペアリングを考える楽しさのあるワインです。

今回は、こちらのワインに合わせた料理「チキングリル マスタード入りベリーソース カシス風味」のご紹介です。
ソースにワインを加えるので、料理との相性はばっちり! 艶やかなワイン色のソースがお皿に映えます。ブルーベリーの粒感が立体感を添え、見た目もエレガントに仕上がりました。このレシピは今回の道中で訪れたレストラン「La Toque」で教えていただいたウズラ料理からインスピレーションを受けたものです。


★「チキングリル マスタード入りベリーソース カシス風味」★
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【材料】(2人分)
鶏もも肉          1枚
マッシュルーム       3個
刻んだパセリ        小さじ1
バター           5g
ルッコラ          お好み

【ソース】
★赤ワイン(ピノ・ノワール)大さじ6
★粒マスタード       小さじ2
★しょうゆ         小さじ1/2
★ブルーベリー(冷凍可)  大さじ4
★塩            少々
★カシスリキュール     小さじ2

【作り方】
1. 細かく刻んだマッシュルームとパセリを用意する。フライパンで軽くバターソテーして、小皿にとっておく。
2. 鶏肉の皮目を下にして、まな板に置く。鶏肉の厚さを均等にするため、表面を軽くそぎ落とす。麺棒などで肉をたたき、できるだけ薄くする。
3. 2を長方形になるようにカットし、両面に軽く塩胡椒(分量外)をする。
4. 鶏肉の皮目を下にし、縦横のいずれか、長さのある方が手前にくるよう、まな板に置く。真ん中から少し手前の位置に1を横にひく。手前からクルクルときつめに巻いてロール状にする。両端を横に引き、形を整える。
5. 耐熱皿に軽く油(分量外)をひき4をのせる。
6. 200℃のオーブンに入れ20〜30分、表面がこんがりきつね色になり、皮がカリカリになったら取り出す。
7. お肉の粗熱がとれたら、よく切れるナイフで厚さ2cmにカットする。
8. ソースを作る。カシスリキュール以外の全ての材料を小鍋に入れ軽くとろみが出るまで煮詰める。最後にカシスリキュールを加え30秒ほど火にかけ、アルコールが飛ばす。味をみて塩加減を調整する。
9. 7の鶏肉をお皿に盛りつけ、ソースをかけ、ルッコラを添えて完成。

【ポイント】
•お肉を焼き上げてから、少し粗熱が取れるのを待ちます。しっかり粗熱が取れないとカットする時に形が崩れることがあります。形が崩れるのが心配な方は、4のステップの時に鶏肉を紐でで縛ってから焼き上げるときれいに仕上がります
•ソースの味は、味が物足りない時は塩を、コクが足りない時は砂糖を少しずつ足してみてください。

Copain Wines
www.copainwines.com


★全3回にわたってお届け! ほかのカリフォルニアワイン&レシピもチェック。★
Raymond Vineyards
Heitz Wine Cellars

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追記!

madame FIGARO.jp での特集が公開されました。
ぜひ、チェックしてみてください。

とっておきのワイン&フードが待っている!
「カリフォルニアで過ごす、おいしいワイン時間。」

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Nao Aoumi
パーティ料理研究家
フランス独立記念日と同じ7月14日生まれ。「きっとフランスに縁があるのよ」と両親にいわれ続け、大学では仏語を専攻。フランス留学、仏系証券会社勤務、南仏でのレストラン研修‥と、フランスと関わる人生を歩む。2019よりボルドーを拠点に活動。各メディアにレシピを提供する傍ら、マルシェやワイナリー巡りなど、食の探求を欠かさない。ワインエキスパート、チーズプロフェッショナル資格取得。
BRUNCH : https://naoaoumi.wixsite.com/website-5

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