時計とジュエリー、永遠のパートナーともなりうるこのふたつ。だからこそ、ブランドやそのモノの背景にあるストーリーに耳を傾けたい。いいモノこそ、いい物語があります。今回は、ヴァン クリーフ&アーペルのジュエリーの話をお届けします。
file : 026
VAN CLEEF & ARPELS
ALHAMBRA
ブレスレット「ヴィンテージ アルハンブラ」(18KYG×ダイヤモンド)¥1,504,800/ヴァン クリーフ&アーペル(ヴァン クリーフ&アーペル ル デスク)
ヴァン クリーフ& アーペルの歴史は、幸福な結婚から始まった。花嫁は宝石商の娘、エステル・アーぺル。花婿はダイヤモンド商で宝石細工職人の息子、アルフレッド・ヴァン クリーフ。このふたりによって両家が結びつき、パリ屈指のグランメゾンが生まれたのだ。エステルの血を引くジャック・アーペルの口癖は、「幸運になりたければ、幸運を信じなさい」。彼の口癖は、もしかしたら名作ジュエリー誕生のきっかけになったのかもしれない。
アイコニックなデザインの「アルハンブラ」コレクションは、1968年に初登場したロングセラー。デザインのインスピレーションとなった四つ葉のクローバーは幸運のシンボルであり、生命力の強さをも意味する。さまざまなサイズやジェムストーンのバリエーションも豊富に揃っていて、ミックス&マッチの着けこなしを自由に楽しめるのが魅力だ。
ギヨシェと呼ばれる彫金の技を駆使したヴィンテージ感満点のルックス。太陽光線のような放射状の彫りが刻まれていて、キラキラしたイエローゴールドの反射がまぶしく美しい。
このモチーフは、ギヨシェ彫りを施したゴールドのパーツを、ビーズで飾られた枠にはめこんで、爪で留めている。つまり、まるで宝石のセッティングのようにモチーフ形のパーツを留めているという、手間のかかったものなのだ。
そんな上質なジュエリーだから、きっと幸運を招くパワーがある。「アルハンブラ」は、そう信じてしまいたくなる不思議な魅力を宿している。
photo : SHINMEI (SEPT), stylisme : YUUKA MARUYAMA (MAKIURA OFFICE), texte : KEIKO HOMMA