時計とジュエリー、永遠のパートナーともなりうるこのふたつ。だからこそ、ブランドやそのモノの背景にあるストーリーに耳を傾けたい。いいモノこそ、いい物語があります。今回は、ブライトリングの時計の話をお届けします。
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BREITLING
Navitimer Automatic 35
時計「ナビタイマー オートマチック35」(SS、アリゲーターストラップ、φ35mm、自動巻き)¥506,000/ブライトリング(ブライトリング・ジャパン)
時計愛好家の男性が見たら「おっ!」と目をみはること間違いなし。ブライトリングの「ナビタイマー オートマチック 35」は、そんなウォッチだ。
なぜならブライトリングは、高性能なメカニカルウォッチで知られるスイスの老舗。なかでもナビタイマーは、かつて航空機のパイロットがこぞって愛用した「パイロットウォッチ」の名作なのだ。文字盤の周囲にめぐらされた細かな目盛りは、飛行中の演算に使われる航空用回転計算尺。コックピットの計器を思わせるディテールが、空に憧れる男性たちの心を熱くする。
その名作をキュッとコンパクトにしたのが、写真の「ナビタイマー オートマチック 35」だ。メンズモデルは直径40mmを超える精悍なデザインが中心だったけれど、女性のために生まれたこのコレクションは直径35mm。パイロットウォッチらしさや機能性を失うことなく、女性たちに似合うサイズに仕上がっている。エレガンスをほんのり醸し出すのは、ベゼルにあしらわれたきらめくビーズ装飾。パイロットが手袋をしたままでも計算尺を操作しやすいようにと考案されたアイコニックな装飾だが、こうしたブライトリングらしさがしっかり備わったデザインだから、時計にうるさい男性たちも思わず目をみはる。
このコレクションは、女性たちからの要望を叶えるために誕生したという。ほどよく身に着けやすいサイズで、しかもスタイリッシュな高性能メカニカルウォッチを求める女性にとって「ナビタイマー オートマチック 35」は、まさに長らく待ち望んだ理想の品。手元を飾るただのアクセサリーでは終わらない、こだわりのかたまりのような本格派タイムピースなのだ。
photo : SHINMEI (SEPT), stylisme : YUUKA MARUYAMA (MAKIURA OFFICE), texte : KEIKO HOMMA, collaboration : AWABEES