美しい投資術 Vol.8 毎月の安定収入を目指して、 新たなチャレンジは不動産投資!

フィガロジャポン2021年7月号から連載「美しい投資術」をスタートした、個人投資家/資産運用アドバイザーの廣田里那さん。今回は不動産投資の活用法についてお聞きします。

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photo: iStock

 

私は投資信託、株式、仮想通貨、FX(外国為替証拠金取引)などで資産を運用しています。次に挑戦してみたい投資として、いま興味があるのは不動産投資です。購入した物件の価格が上がった時に売却して利益を得る方法もありますが、私は賃貸物件にして家賃収入を得たいと思っています。株式やFXは値動きを絶えずチェックしないといけないので気を抜けません。賃貸も借り手が見つからない「空室リスク」はありますが、物件選びさえ間違えなければ、毎月、固定の収入源となる"現物"資産の安心感があります。

物件を購入するにはローンを組むか、キャッシュで一括払いにするか、いずれにしてもまとまった大きな金額が必要です。有利な条件でローンを組みやすい会社員と違って、私は個人事業主なのでハードルが高い。株式投資で資産をもう少し増やしたら、株式の一部を売却して、購入資金にしようと考えています。

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不動産投資で利益を出すには、相場よりもいかに安くいい物件か、が重要。空室リスクの低そうな都心の物件だとしても、固定資産税や管理費、修繕費などを引いたら実質の利回りが期待以下になったり、不動産相場が高い時に購入してしまうと、損をすることも。泣きを見ないよう、いくつかの不動産会社に話を聞いて比較検討し、市場価格を調べ、損益分岐点を見極めるなど、しっかり情報収集をして知識を身につけなければ!

注目しているのは、地方の築30~40年の中古戸建物件を低コストでリフォームしたうえで、600万円程度で購入し、月5〜7万円で賃貸に出すという不動産投資。10%以上の高利回りを期待できるのが魅力です。

ちなみに、自分で住む家を購入する気はありません。フランスは築年数が経っていても値上がりすることが多いのですが、日本では時間が経つにつれ建物の価値が下がってしまいがち。それなら、マイホームではなく、投資用の不動産やほかの金融商品に資金を充てたい。住まいは、自分が好きな時に好きな場所に引っ越せるほうが身軽でいいな、と思うんです。

不動産投資のポイント。
不動産投資の基本スタイルは、毎月の家賃収入をローン返済に充て、差額を利益にする方法。ローンを完済すれば、経費などを引いた家賃収入がそのまま利益になる。ローンを活用する場合、借入額で購入できる不動産が絞られるため、自分の融資限度額を把握し、融資が通る物件を探し出すことがポイントになる。不動産投資は審査や契約など、始めるまでに時間と労力を要するのが難点。不動産を証券化した投資信託「REIT(リート)」なら小額から国内外の不動産に投資でき、配当金を得られる。

*「フィガロジャポン」2022年1月号より抜粋

text: Yoko Sueyoshi

個人投資家/資産運用アドバイザー。1990年、パリ生まれ。現地高校卒業後、お茶の水女子大学に進学し、東京に移住。日系商社に勤めた後、通訳、金融会社を経て、個人投資家に。

instagram:@lina_saint.germain

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