鎌倉のふたつのブックカフェへ、読書に出かける休日。
鎌倉ウイークエンダー 2021.11.26
長谷川真弓
多くの紅葉の名所があり、観光客で混み合う秋の鎌倉。そこで落ち着いた時間を過ごすのにおすすめなのがふたつのブックカフェ。鎌倉散策で歩き疲れたら、本を読みながらゆっくりとお茶をして、ちょっと特別な秋の休日を味わってみては。
紅葉シーズンが始まった鎌倉。見頃は12月の上旬。
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竹林を眺めながら、静かな時が過ごせるブックカフェ。
惣 コモン
秋晴れの気候のいい日はテラスでの読書が気持ちいい。読書の合間に、階段を降りて竹林を散歩することも可能。カフェラテ(ショート)¥600
鎌倉の別荘地として開発され多くの著名人が暮らした鎌倉山に、今年6月にオープンしたブックカフェ。本の形をしたのれんをくぐって進むと右手には広々としたウッドデッキ、左手にカフェの入り口がある。
店内の本棚には1000冊ほどの本が並び、そのどれもがSDGsを意識してセレクトされている。店名は「惣 コモン(common)」。「惣」は500年ほど前に日本各地の集落で自然発生的にできた自治組織のこと。共有(common)の土地や水などについて話し合う場となっていたそう。人々が集い、本の感想や感動を共有するコミュニケーションの場となるようにこの店名をつけられたのだとか。
この店がほかと違うのは、新しい本と古書を区別することなく取り扱い、循環させているところ。ここで本を読んだり購入することができるのはもちろん、購入した本は自宅で読み終わったら再度店に持ち込むと7割の値段で買い取ってもらうことができるのだ。読書好きにとってはなんとも魅力的な試みだ。
この店からちょっと足をのばせば、七里ヶ浜の海岸に降りることもできる。店オリジナルの「鎌倉山おさんぽMAP」も置いてあるので、地図を片手に散策してみるのもおすすめ。
シックな外観の建物に大きなのれんがかかっている。駐車場は3台完備。
ウッドデッキの先端からは、天候がいいと富士山も拝むことができる。
店内にはカウンター席や半個室席がある。大きな窓から鮮やかな緑を眺めてお茶をするのも贅沢な時間だ。
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大人も魅了される、絵本専門カフェ。
ソングブックカフェ
絵本に囲まれた温かい雰囲気の店内。絵本だけでなく、絵本にまつわる雑貨も取り扱う。
由比ヶ浜駅から徒歩5分、こぢんまりとしたショップやカフェが並ぶ由比ヶ浜大通り沿いに、赤い扉の可愛らしい店がある。絵本を読みながらお茶ができるソングブックカフェだ。絵本作家、中川ひろたかさんの絵本を中心に、国内外の絵本を1000冊ほど取り揃えている。
席について絵本を読みながらコーヒーを飲んだり、じっくりと色んな棚をみてまわり、お気に入りの一冊を見つけて購入したりと、絵本の世界にどっぷりと浸ることができる。
オープンは15年ほど前。その時、デザイナー・イラストレーターの中島基文さんにメニューなどをデザインしてもらったことがきっかけで、奥様であり人気料理家のなかしましほさんのシフォンケーキやクッキーをこのカフェでも置くようになったのだそう。
鎌倉でファンの多い、パティシエ田中玲子さんがつくるパティスリーRのプリンも人気。おいしいおやつと絵本に癒される午後のひとときを過ごしてみては。
コーヒー¥495、シフォンケーキ¥495。コーヒーは3種類から選べる。
なかしましほさんのクッキーは持ち帰り用としても人気。各¥418~¥506
本棚の間には子ども用のスペースも。
神奈川県鎌倉市笹目町6-6大栄ビル1F
tel.0467-25-0359
営)11:00〜17:00
休)火、水
※月曜と木曜に臨時休業がある場合あり
https://www.songbookcafe.com/cafe