京都の日本料理は若手に注目! 新進気鋭の料理人の店3選。 創意工夫に満ちたコースでカウンターを沸かせる、いま京都で話題の店。

京都上ル下ル 2022.02.25

小長谷奈都子

日本料理の老舗や名店がひしめく京都。そのなかでも名だたる店で修行を経て、独立した若手料理人のお店がいま話題だ。伝統や基本をしっかり踏まえながら、個性を打ち出したコース料理や空間で新しい時代のパワーを感じて。

ひがしやま 司

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京都を拠点に活動する建築家・木島徹の設計。カウンターと調理台がフルフラットで、宮下さんの手元や調理風景がすべて見渡せる。8名で貸し切り予約も可能。

祇園丸山で6年、祇園さゝ木で10年と、京都を代表する名店で京料理の伝統や技術を身に着けた宮下司。満を持して暖簾を掲げたのは、京都市京セラ美術館や話題の飲食店オープンで賑わう岡崎。清々しい白木のカウンター席からは調理風景が一望。その場で引いたばかりの出汁を張ったお椀や、ライスペーパーで牡蠣の天ぷらとパクチーを包んだ生春巻き、シャトーブリアンと鰻を味変わりで供する串焼き……。ライブ感と意外性に満ちたコース展開は驚きと楽しさの連続。「お客様を楽しませる姿勢は祇園さゝ木で学びました。遊んだりおもしろいこともするけれど、シンプルでバランスがいい、というのを目指しています」。客の心を掴む料理ともてなしで8席のカウンターは早くも争奪戦だ。

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鱒を酢じめし、黄身酢で和えて、芽ネギや穂紫蘇をまぶした一皿。脂ののった鱒に黄身酢のまろやかな酸味や芽ネギの辛味が合う。春を感じさせる彩りが内田智裕の白磁に映える。

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ホワイトアスパラガスと一寸豆をホタテ真丈でつないだお椀。ふんわりやわらかな真丈と引き立てのふくよかな出汁で、やさしい味わいに。

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手際よく料理をしながら、客と会話し、ドリンクにも気を配る宮下(37歳)。「料理屋がたくさんある中で他と同じことをしていても、自分だったら行きたいと思わない。オリジナリティのある料理を出せるなら、やる価値があると思っています」

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宮下さんがソムリエの資格を持ち、マネージャーは元ワインの営業という経歴のため、日本酒以外にワインも充実。ワインはフランス産のものに加え、山梨のボーペイサージュなどの国産ワインもリストに並ぶ。ワインはグラス¥1,800〜、日本酒はグラス¥1,100〜(別途サービス料10%)

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ヒノキを焦がしたフラットな折敷は中川木工芸に特注したもの。器は現代作家の磁器が多いため、シンプルでモダンなデザインで仕上げてもらったそう。

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東山駅から徒歩5分ほどのビルの2階。1階には木島徹が手がけるコノシマビールが入り、ここで偶然2階の物件が空いていることを知ったのがきっかけ。

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ひがしやま 司
京都府京都市東山区西町127 三条白川橋ビル2F
tel:075-771-4696
営)18:00〜一斉スタート
休)​日、祝、ほか不定休あり
コース¥16,500(別途サービス料10%)
※2022年4/1(月)からコース¥22,000(別途サービス料10%)
※要予約
www.higashiyama-tsukasa.com

 

 

 

photography: Sadaho Naito, editing: Natsuko Kongayaya

小長谷奈都子

フィガロ編集部で約8年働いた後、結婚を機に京都へ移住。「フィガロジャポン」「ペン」の本誌やウェブサイトを中心に、フリーランスの編集・ライターとして活動中。夫の料理屋を手伝って、時々女将。1男2女の3児の母。出身は長崎県の壱岐の島。
連載「京都上ル下ル」は京都の楽しい、美味しいを大切な友人に紹介するような気持ちで制作。

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