山本マナ×田中シェン、フォト&トークセッション後編。

Hello U.F.O riders!
Warmly welcome you back with big hugs!

東京でも雪が降りましたね。

窓の外をふと見たら、粉雪がまぁまぁの強さで
降っていて、思わず

「こなぁーーーーゆきぃーーーー!」
(「粉雪」レミオロメン)

と、叫びました。

大人になってもこんなにはしゃげる自分に
少し感動したりして

読んでくださる皆さんが
笑顔であることを願ったりして、

U.F.O.のアパートメント、
「maison Alien」に住むARTでフロンティアな住民たちとの
交流の場、Maison Alien/

第1弾

スタイリスト山本マナさんとのLatter Half、後半です。

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MA I ¬SON
A  LI EN

NO.1111  Mana Yamamoto

bathroom talk.

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ゴールドワンピース¥53,900/クレメンツ
(ル・シャルム・ドゥ・フィーフィー・エ・ファーファー)

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シャツ¥31,900、パンツ¥36,300、
ネクタイ¥13,200/ドレスドアンドレスド

photos : YUKI KUMAGAI,
stylisme : MANA YAMAMOTO,
coiffure et maquillage : RYOKI SHIMONAGATA

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MA NA
YAM AM-OTO

NO.1111 /  Latter Half

16:59

ギィイィイイイ

バスルームのドアは少し派手にきしんだ。

マナさんの部屋に存在するものには年輪を感じる。

ひとつひとつが宝物のように、
それぞれの王座が配置されていて
きらりとした顔でこちらを見ている。

「ワイン、飲める?」

マナさんの話し方はシンプルだ。

余計な情報はいつもさっぴかれている。
相手が思い違いしないように、
優しく丁寧に言葉を発する。

「大好きです」

と答えたシェンに

マナさんは笑った。

ように見えた。
実際あまり顔の表情は動かないのだ。

柔らかな空気の中
そっとまたふたりは話しだした。

  ↑フィクション
=========================
         ↓ノンフィクション

(シェン=以下シ)
(マナさん=以下マ)

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ゴールドのドレス

シ「今回の4カットの中で、どれがいちばん好き?」
マ「うーん……あのマニッシュなやつ(白いルック)も好きだったけど、何か、いい意味でゴールドのドレスのカットでは、新しいシェンちゃんが見られた気がしました。テンションもかなぁ……」
シ「私もあのゴールドのカットがいちばん好きで、というのは、うーん……」
マ「あれは色気があるっていう感じじゃなかった?」
シ「うん! うん、うん……自分でも思った!(笑)。色気があると思った」
マ「セクシーな服を着せているわけではなくて、色気ってやっぱり、シェンちゃんを撮影していて段々と出てくるものだから、きっとあの服を着た時のシェンちゃんのテンションが……色気に出たから」
シ「うん。あの服はぴたりとたぶんその日にはまった」
マ「うん」
シ「だから何も考えなくてよかったし、自信が出る服ってあるよね?」
マ「うん」
シ「自信を持てた」
マ「今回4つあったから、せっかくだから、基本は女性であるしぇんちゃんが着るから、どこか、その女性にしかないものでもあるといいなぁと思って」
シ「うん」
マ「すごくマニッシュにしたいってわけでもなかったから、全部にそれぞれ違う色気はあるなと思いました」
シ「確かに。女って女優だよね~(笑)」
マ「うん。でもそれを服の力で、そういう気持ちにさせられると思っていて。それが今回伝わってよかったな、っていま聞いていて思った」
シ「うんうんうん。すごい伝わった」

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お互いを物にたとえると?

シ「マナさんを物にたとえると……ピンクの紙粘土、みたいな」
マ「ピンクの紙粘土?(笑)」
シ「うん、そう(笑)」
マ「うん、ま、確かピンクは好きかも」
シ「うん、ピンク好き! で、なんで紙粘土かっていうと、紙粘土って軽くて、どこでも手に入るんだけど、そして何にでもなれて、焼いたら固くもなるし」
マ「う~ん、なるほど」
シ「そう! 固くも柔らかくもなるし、水に溶かすとね、あれ糊としても使えたりするから。ってなった時の可能性、固定観念が本当に薄いのかな。物事に対しての壁が、全部が薄くて、丸くもなれれば、四角にもなれるし、固くもなれれば平べったくもなれるし、さらーっともできるしっていう意味で本当につかみどころがない人」
マ「へ~なるほど、うれしい」
シ「つかみどころがない。私は物にたとえると何?」
マ「シェンちゃんを物にたとえると……?」
シ「動物でもいいよ!」

しばし考えるマナさん

マ「シェンちゃんを物にたとえると~」
シ「うん!」
マ「すごい直観だけど、おもちゃで、あの……空気入れて、……っていうおもちゃわかる?」
シ「⁉」
マ「叩くと起き上がるやつ」
シ「あ~~~~~!!!」

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マ「顔とかじゃなくて、あれって何か、可愛いし、撫でたくもなるけど、たとえば動かしても」
シ「うん(笑)」
マ「シェンちゃんってパワーがあるから、パワーで戻るっていうか」
シ「(笑)うれしい」
マ「体力じゃなくて、パワーで戻るから。あと、360度どこから見ても可愛いじゃないですか。シェンちゃんって、表面的なことじゃなくて、オーラがあるから、どこから見てもいい感じ」
シ「えーうれしい」
マ「何かこう、360度の空気感みたいな」
シ「うれしい。ダムッ(空気人形をファイティングポーズで押す仕草)!みたいな」
マ「固い感じじゃなくて、何かおもちゃみたいなのが」
シ「うん」
マ「可愛い感じがする」
シ「へへへ(照)。ここあとで必ずイラストにしよ(笑)」
マ「そういうの(おもちゃの空気人形)作ったら可愛いかも」
シ「いいかも」
マ「倒れてもパワーで起き上がるみたいな」
シ「わりと心がけていることかも。うれしいなぁ」

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緊張

シ「マナさんって緊張したりする?」
マ「するけど」
シ「するんだ!」
マ「うん。緊張したりするけど、していないように見えるってよく言われる」
シ「うん」
マ「緊張するんだけどね、感情を表に出しづらいのかもしれない。どうなんだろう」
シ「なるほど」
マ「でもO型だから」
シ「一緒だ」
マ「寝たら起きるじゃないけど」
シ「わかる、くよくよしない。どういう時にいちばん緊張する?」
マ「現場で緊張することもあるし、初めてのチームとか、初めての仕事とかだったら、やっぱり緊張感があるけど」
シ「うん」
マ「でも以前はすごく前の晩に緊張したけど、いまではいったん組むと決まったら、行けばなんとかなると思って、そういうふうに切り替えて」
シ「うんうん」
マ「……緊張はするけどね、あと、たとえばフィッティングとか、スタイリングチェックの時とかはいまでも緊張する」
シ「おー」
マ「フィガロでもスタイリングチェックがあったら緊張するかな。自分がスタイリングしたものを見せてOKをもらえる、っていう過程がいちばん緊張するかもしれない。もしかしたら、現場よりも」
シ「なる……あ~」
マ「広告でもフィッティングで、自分が提案したものがどういうふうに通るかっていうところがいちばん緊張する。いまでも変わらず緊張しているかもしれない」
シ「うん」
マ「現場ではそのぶん、緊張していないかもしれない」
シ「うん、だって、もう後は」
マ「何となく、自分で見えているから」
シ「なるほど、プレゼンテーションだね」
マ「うん、いまだにそこはまだ緊張するかもしれない」
シ「なるほどな~、現場よりオーディションのほうが緊張するのと一緒かなぁ」
マ「あ、そうかもそうかも」
シ「現場はもうやることが決まっているけど、オーディションの時はまだ探らないといけないっていうか」
マ「うんうん」
シ「お互いの意思の疎通をしなきゃいけないから」
マ「あと、スタイリングしたものを当日モデルさんに着せた時も緊張する。たとえばシェンちゃんが見てくれた時に、今日はこういうお洋服だって言った時に。その人がどう思ってくれるか、そこは緊張する」
シ「そうだよね」
マ「うん」
シ「だから、みんな一緒なんだよね。一緒というか、現場で立場は違えど、いちばん最初に誰かに自分の考えを伝える時って」
マ「うん」
シ「緊張するよねぇ」
マ「緊張したぶん、今日楽しかったって言ってもらえらたら、よけいにうれしい。緊張感があることはいいことだなって思って」
シ「うんうん。楽しめるとね」
マ「うん」

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ぴんく

シ「最後に、マナさんにとってピンクとは?」
マ「ふふふ、ピンク?」
シ「うん!」
マ「わたしにとってピンクとは……う~ん」
シ「(ワクワク)」
マ「ずっと好きでいたいと思える色、かな」
シ「ずっと?」
マ「でも年齢は変わってきているから、どういうふうに取り入れていくかとか」
シ「うん」
マ「大人になってもずっと好きなものを取り入れて楽しみたいと思っていて」
シ「大事! それが下の世代の人たちの勇気になると思う。やっぱり私はツインテールが好きだから、いくつになってもツインテールしてたいなって思うし」
マ「うん」
シ「でもそれって、いろんな意見があるし、だけど自分が好きだからやってるっていう気持ちさえ強く持てれば、楽しめるんじゃないかなって思っていて」
マ「うんうん」
シ「でもこの業界ってそういう大人がたくさんいるから、自信を持てる」
マ「あっ、うんうん。そうだよね」
シ「うん」
マ「何かそれは、いいことだと思う。周りを気にしない、特にこういうお仕事をしてるから、していてもしていなくても、好きなものは取り入れたいと思って」
シ「なるほど」
マ「うん」
シ「じゃあ、ピンクは」
マ「ずっと好きでいたいと思える色」

  ↑ノンフィクション
=========================
       ↓フィクション

何だかこそばい。

ふたりの距離感にふわっと風が吹いた気がして

薄いシフォンのカーテンが揺れた気がして

「じゃあ、そろそろ」
とバスルームを離れ

身支度をして挨拶をした。

「またね」

マナさんにそう言われた

気がした。

内側の彼女はきっとずっとおしゃべりなのだろう。
1111号室のピンクのドアをパタンと閉めると
シェンはスキップしながら階段を下りていった。

End,

●問い合わせ先:
ル・シャルム・ドゥ・フィーフィー・エ・ファーファー
tel : 03-5774-0853

ドレスドアンドレスド
tel : 03-6379-1214
Mana Yamamoto
北海道生まれ。雑誌、広告、カタログ、アーティスト等のスタイリング。2009年に初の作品展「pleasure land」を開催。14年にKBF PAPER特別編集版 「THE SURGE」をディレクション。19年に作品展「Cześć = Hello」を開催。20年にオンラインギャラリー「SNÖ」をオープン。

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Maison Alien

スペースシップU.F.O.の中に存在する
宇宙人な住民たちが住む「メゾンエイリアン」

スペースシップの住民たちは昼夜問わず
自由研究をしている。

ドアの向こうは時空を移動している。

NO.1111
エンジェルナンバー
「あなたの望みはすぐそこにあります。願望を叶える時です」

photo (title) : TOHRU YUASA, coiffure et maquillage (title) : AYAMI ASANO

鹿児島県出身。英語、中国語、日本語を操るトリリンガル。中学生の時からアメリカで学生生活を送る。大学ではファッションを学び、大手アパレル会社に就職。その後、モデルへ転身。インスタグラムでイラストが人気になり、イラストレーターとしても活動中。国民的キャラクターのちびまる子ちゃんとのコラボレーションも。最近は、NHK大河ドラマ「いだてん~オリムピック噺~」(2019年)にも出演するなど女優活動も開始。連載タイトルのU.F.O.には、U. (Undefined) F. (Free-minded) O. (Open heart)、U (update). F (fashion). O (o’clock)など、さまざまな意味が込められている。

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