梅雨時期の憂鬱をスッキリ晴らす、「薫玉堂」の線香を買ってみた。
編集部員の、最近のお買い物。 2024.06.18
ファッション、美容、食べ物、インテリア、本、うつわ......、フィガロ部員たちのリアルなお買い物連載。今回は、編集TERUMIがこれから始まる梅雨の鬱陶しさを吹き飛ばしてくれる「薫玉堂」の線香をご紹介します。
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先日、発売されたばかりのCOS(コス)と絞り染め職人 田端和樹さんによるカプセルコレクション「COS×TABATA SHIBORI」の取材に京都に伺いました。その際に自分用の土産にと購入したのが「薫玉堂」の線香。6種類の香が詰め合わされた試香セットです。
薫玉堂は、1594年の安土桃山時代に京都で創業した日本最古の御香調進所。マダムフィガロでも何度もご紹介させていただいている老舗ですが、私自身で購入したのはこれが初めて。とにかくどの香りもうっとりするほど魅力的なので、迷いに迷って複数を楽しめる「試香 藍」を選択(はい、選び切れなかったのです)。
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自宅に戻って、袋から取り出すやいなやフワリと広がったのは、お香ならではの朴訥とした香り。あまりの和やかさに自然と目が閉じていき、気がつくと胸いっぱいに落ち着く香りを取り入れて深呼吸をしている。そんな時間に心がじんわりと静けさを取り戻していくのを感じました。心地よいという感覚とはこういうことなのか、と実感!
「試香 藍」は、天然香料を主とした伝統の調香レシピで作った京都の名所や名物をイメージさせる線香を揃えたもの。中に入っているのは、
●堺町101(西本願寺門前町にたゆたう香りや、薫玉堂店内の香木や線香、陳列されたあらゆるものが融合した香り)
●美山のレンゲ(白檀をベースにした楚々とした甘酸っぱい香り)
●音羽の滝(音羽の山中から湧き出る滝をイメージした涼しげな香り)
●八瀬の薫衣草(八瀬に吹き渡る清風のような心身を癒す、清楚なラベンダーの香り)
●三室戸の蓮(優美な蓮の花をイメージし、天へ開く優美な花びらに抱かれるような穏やかで清廉な香り)
●宇治の抹茶(抹茶に白檀や桂皮を調合した、宇治の銘茶の香り)
この6種。
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火をつけると、さらに芳ばしい線香の香りがゆっくりと広がります。線香ならではの、風にのって舞う煙の形も素敵。リフレッシュできるだけでなく、こんな癒しの時間をくれる香りって、贅沢ですよね。慌ただしい日々や、すでに感じ始めている夏のジメジメ感......、鬱屈しがちなこれからの季節を乗り切るのに手放せないものになりました。
薫玉堂には、ポプリや虫除け香、手紙やぽち袋などに忍ばせて香りを添える文香から、デイリーに使えるフレグランスオイルやバスソルトまで、気になるアイテムがラインアップ。次は香りのお裾分けに、文香を手に入れる予定です。