「ヒヤマケンタロウの妊娠」の撮影現場で、リリー・フランキーを齊藤工が撮影。

俳優・斎藤工として活躍しながら、映画監督やフォトグラファーとしても精力的に作品づくりを続けるクリエイター・齊藤工。2017年にスタートしてから、今号で59回目を迎えたフィガロジャポン本誌の連載「齊藤工 活動寫眞館」では、彼がこれまでに出会ったアーティストや尊敬する人にカメラを向け、一瞬の表情と佇まいを切り取る。madame FIGARO.jpでは本誌未掲載の撮りおろしカットと、齊藤自身の言葉で、撮影の背景やエピソードを綴ります。今回は、この春から配信スタートしたNetflixシリーズ「ヒヤマケンタロウの妊娠」で共演したリリー・フランキーを撮影。

齊藤とリリー・フランキーの関係は深い。齊藤工監督の初の長編作品となった映画『blank13』(2018年)に俳優リリー・フランキーが抜擢。齊藤が企画&プロデュースを手がけた映画『その日、カレーライスができるまで』(21年)はコロナ禍に制作。リリーは初めて、一人芝居に挑戦した。(6月10日にDVD発売予定)
そして今回、Netflixシリーズ「ヒヤマケンタロウの妊娠」では俳優として共演をはたした。齊藤はリリー・フランキーという存在について、こう語っている。

「リリーさんが佇むだけで、そこに生活があるんですよね。過去と未来が漂う。私もいつも"そこ"を目指し創意工夫しておりますが、なかなかたどり着けない。リリーさんはいともたやすくその境地にいられる」

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配信が始まり、すでに話題になっているが、「ヒヤマケンタロウの妊娠」は男性が妊娠・出産するようになった世界が舞台。エリート広告マン・桧山健太郎がある日突然妊夫になり、つわりなど妊婦ならではの苦しみを体験。徐々に変わっていく心境を、時に深く、時にコミカルに描いた作品だ。パートナー役の上野樹里をはじめとして、筒井真理子や岩松了が脇を固めた。今回、リリーが演じたのは斎藤演じる桧山健太郎の父親役。

「ドラマというよりも、箱田監督、菊地監督、それぞれの映画作品に交互に参加している感覚でした。クリエイティブな人間が集まっていたので、現場で派生する物語がたくさんありましたし、それが本編に生かされていました。自分はさておき、本作のキャスト、スタッフ、みなさん邦画の宝です」

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Netflixシリーズ「ヒヤマケンタロウの妊娠」シーズン1は全8話。桧山自身の心境はもちろん、「男性妊娠」を通して変わっていく社会にも注目したい。

Netflixシリーズ「ヒヤマケンタロウの妊娠」
●監督/箱田優子、菊地健雄
●出演/斎藤工、上野樹里、リリー・フランキー、筒井真理子 ほか
●配信中 
www.netflix.com/jp/title/81030178
LILY FRANKY
1963年生まれ、福岡県出身。イラストやデザインのほか、文筆、写真、作詞・作曲、俳優など、多分野で活動。俳優として、『ぐるりのこと。』(2008年)、『万引き家族』(18年)など数々の映画に出演する。主演を務めた齊藤工プロデュース作品『その⽇、カレーライスができるまで』のDVDが6⽉10⽇に発売予定。出演するNetflixシリーズ「ヒヤマケンタロウの妊娠」が配信中。 

TAKUMI SAITOH

ナビゲーター役の NTV「こどもディレクター」(水曜 23:59~)放映中。出演映画『カミノフデ~怪獣たちのいる島~』が 7月26日公開。企画・プロデュースした今冬公開の児童養護施設のドキュメンタリー映画『大きな家』に続き、ハリウッド映画『ボクがにんげんだったとき/When I was a human』のエグゼクティブプロデューサーも務める。www.b-b-h.jp/saitohtakumi

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