齊藤工が撮る深澤辰哉、氷のような冷徹さの奥に何がある?

放映中のテレビドラマ「誘拐の日」で深澤辰哉と斎藤工は共演している。斎藤は、まことにドジなお人好しの誘拐犯、新庄政宗役。心根が優しく温かく、ドラマが発信する「人は、本当はどんな人と一緒にいたいのか」という問いかけに対応する「善の人」として主役を演じる。

対する深澤辰哉演じる山崎は氷のような冷たさを見せる、極めてクールな市立病院の顧問弁護士役。善悪どちらのサイドの人物なのか......夏期連続ドラマのちょうど後半に入った現在、ようやく主人公・七瀬凜(永尾柚乃)との関係性もわかり始めた。

「普段は謙虚でチャーミングでユーモアラスな印象なのですが、個人に求められていることを瞬間的、本質的に理解され、それに対して無理なく自然にその場に佇み、チーム全体、作品全体にとっての最適解として振る舞う深澤さんに天性のプロフェッショナルを感じます。頼もしい方です」(齊藤)

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2025年6月、館山にてドラマ「誘拐の日」撮影時。眼鏡が似合う知的な印象の深澤辰哉。

ドラマ内での深澤のこの印象は精鍛な顔立ちと眼差しの鋭さを生かして表現されているからだ。「親しみやすさ」「面倒見のよさ」を日常では存分に発揮しているという深澤。眼鏡という衣装も助けになって冷徹さと理知的なムードが倍増されているが、フィガロジャポン本誌10月号の169ページに掲載しているもう1枚のカットでは眼鏡をはずし、野性味あふれる逞しい深澤がいる。

「撮影時は撮った写真をご本人に見ていただきながらのセッションでしたが、こちらが指示や要求をする前に、意図というか目指すところのすべてを把握されていて、ご自身の豊潤な引き出しの中からたくさんの表情を提供してくれ、作品を成立させて下さったという印象です。
どの深澤さんも素晴らしかったので、機会があればすべての写真を深澤さんのファンの方々にお見せしたいです」(齊藤)

「誘拐の日」の物語の行方も気になるが、このドラマを経て、深澤の演じる役の幅はますます広がるに違いない。画面のアクセントになる存在感、醸すムード。シャープで研ぎ澄まされた俳優としての未来が楽しみである。

深澤辰哉/TATSUYA FUKAZAWA
1992年5月5日生まれ、東京都出身。Snow Manのメンバーとして2020年にCDデビュー。近年は俳優としてドラマ「今日からヒットマン」(23年/テレビ朝日)、「春になったら」(24年/関西テレビ・フジテレビ)、「わたしの宝物」(24年/フジテレビ)などに出演。情報番組「ノンストップ!」(フジテレビ系)に隔週木曜レギュラーとして出演中。「Snow Man 1st Stadium Live Snow World」がNetflixにて、「旅するSnow Man / 完全版 - Traveling with Snow Man -」がDisney+にて配信中。
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齊藤工/TAKUMI SAITOH
テレビ朝日系にて毎週火曜21時より放映中の主演ドラマ「誘拐の日」で深澤辰哉と共演。11月14日公開の映画『港のひかり』に出演。ドキュメンタリー映画『大きな家』では企画・プロデュースを務めた。また、被災地や途上国での移動映画館「cinéma bird」を主宰。

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