居酒屋感覚で楽しめる、願ってもないフレンチがオープンした。
仲田高広オーナーシェフは「これまで身に付けたフランス料理の基礎を踏まえながら、いかに自分らしさを出すかを考えた結果」と話す。マルディグラ、レスプリ ミタニ・ア・ゲタリで修業後、フランスやオーストラリアで研鑽を積み、帰国後は赤坂の人気店、まるしげ夢葉家で居酒屋のノウハウを学んだ異色派だ。その成果は、日本酒の代わりにアルザスのワインに漬けたイクラのタルティーヌや、正統派ビストロ料理のアンドゥイエットに締めのカレーなど、こなれたメニュー構成に表れている。和にシフトしつつも着地点は揺るぎなきフレンチ。王道の味が見え隠れする。
「イクラのゲヴェルツマリネ セルベルドカニュ」¥1,800。白ワインと醤油に漬けたイクラは、魚卵ながらワインにぴったり。ワインはポルトガルの「ウィーボ」グラス¥1,000
「アンドゥイエット」¥2,600。豚の直腸に小腸やコブクロなどを詰めたモツソーセージ。
「スープドポワソンカレー」¥1,000。後を引く味。
店内はカウンターのみ。
-gourmande memo-
「別腹」と銘打ったメニューは、カレーのほか、いりこ出汁とオリーブオイルが決め手の油ぞ〜めん、ジャスミンライスで作る牛肉たっぷりな米沢牛炒飯の3品。居酒屋の名にふさわしく酒の種類も豊富。ワインをはじめ、日本酒、ビールに焼酎まで幅広く揃う。
*『フィガロジャポン』2017年12月号より抜粋
texte : KEIKO MORIWAKI, photos : YU NAKANIWA
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