八雲 うえず/都立大学/和食 こだわりの食材と出汁、 割烹の丁寧な仕事を味わう。

目黒は八雲の静かな住宅街の一角に、ひっそりと店を構える割烹 うえず。無機質な空間に白木のカウンターがひと際映えるシックな店内でいただくのは、丁寧な仕事ぶりが伝わる正統派和食の数々。甘鯛を道明寺粉で包んだ先付けの桜蒸しなど、安定感のあるおいしさは、上江洲直樹主人が日本を代表する名料亭、菊乃井出身と聞けば納得がいく。

赤坂店で16年、最後は煮方まで勤め上げた腕のほどは、重厚感のある煮物椀からも十分うかがえる。小田原早川港直送の魚介類に、出汁用の昆布は利尻の蔵囲い2年ものと素材にはこだわりつつも、コース13,200円。真っ当な和食を適正な値段で味わえる貴重な一軒だ。

210416-uezu-01.jpg

料理はすべて¥13,200のコースから。手前は「牛肉の味噌焼き」。黒毛和牛のとうがらしと
呼ばれる肩肉一部を、八丁味噌と黒糖を合わせた中に漬け込み、炭火で焼いている。奥は「桜蒸し」。桜の葉の塩漬けが春らしさを演出する一品。ロゼのシャンパンはグラス¥1,870

210416-uezu-02.jpg

「カサゴと筍のお椀」。奥行きのある深い味わいの出汁はさすが。

210416-uezu-03.jpg

主人は沖縄出身の40歳。

八雲 うえず
東京都目黒区八雲1-3-9
tel:03-5726-9359
営)18時~21時 不定休
予算:¥15,000~
座席数:カウンター9席
www.yakumo-uezu.com

※新型コロナウイルス感染症拡大の影響で営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。来店時は事前にご確認ください。

*「フィガロジャポン」2021年6月号より抜粋

texte : KEIKO MORIWAKI, photos : YU NAKANIWA

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

Business with Attitude
Figaromarche
あの人のウォッチ&ジュエリーの物語
パリシティガイド
フィガロワインクラブ
BRAND SPECIAL
Ranking
Find More Stories