うつわディクショナリー#04 余宮隆さん、うつわに景色を描く
うつわディクショナリー 2017.03.29
うつわの中にさまざまな景色を描きたい
余宮隆さんは「しのぎ(鎬)文」とよばれる縞模様の入ったうつわで知られる陶芸家。多くの人が愛してやまない“余宮さんのしのぎ”。その美しさの秘密は、実のところ形へのこだわりにあるようです。


大人気のマグカップは釉薬違いで数種類。こちらはフランスのアンティークのような色使いを再現。キュノワールしのぎマグ¥5,400/千鳥 UTSUWA GALLERY

定番のスープマグに新色が!澄んだツヤのある飴釉は工房近くの海の石からとった色を釉薬に混ぜることで生まれるそう。飴釉スープマグ¥4,860/千鳥 UTSUWA GALLERY

ヨーロッパの絵画に描かれていそうなボウルは深い黒のなかにさまざまな表情がある。鉄釉ポタージュボウル¥4,320/千鳥 UTSUWA GALLERY

しのぎのないシンプルな新作には、釉薬の濃淡や土の使い方で景色を描いた。灰釉七寸リム皿¥10,800/千鳥 UTSUWA GALLERY

和にも洋にも使いまわせそうな輪花皿は新色の飴釉がおすすめ。飴釉しのぎ輪花楕円皿¥6,480/千鳥 UTSUWA GALLERY

樫の木の灰が登窯の中でうつわにかぶり釉薬となって景色を作る。灰自然灰釉しのぎ輪花向付¥6,480/千鳥 UTSUWA GALLERY






余宮隆/TAKASHI YOMIYA
工房:熊本県天草市本町
素材:陶器(陶土+天草の磁器土)
経歴:19歳で唐津の隆太窯に弟子入りし中里隆氏に師事、陶芸修行をはじめる。24歳で帰郷し天草丸尾焼で修行。30歳で独立。「朝虹窯」としてギャラリーも併設した工房を持つ。
千鳥 UTSUWA GALLERY
東京都千代田区三崎町3-10-5原島第二ビル201A
Tel. 03-6906-8631
営業時間:12時〜18時
不定休(定休日はHP、ブログで確認のこと)
http://www.chidori.info
✳商品の在庫状況は事前に問い合わせを
『余宮隆展』開催中
会期:前期2017年3/25(土)〜3/28(火)、後期2017年3/31(金)〜4/3(月)
会期中無休
photos:TORU KOMETANI realisation:SAIKO ENA

ライター/ 編集者
子育てをきっかけにふつうのごはんを美味しく見せてくれる手仕事のうつわにのめり込んだら、テーブルの上でうつわ作家たちがおしゃべりしているようで賑やかで。献立の悩みもワンオペ家事の苦労もどこへやら、毎日が明るくなった。「おしゃべりなうつわ」は、私を支えるうちのうつわの記録です。著書『うつわディクショナリー』(CCCメディアハウス)
Instagram:@enasaiko 衣奈彩子のウェブマガジン https://contain.jp/