気難しいのも魅力? 高貴なブドウ品種、ピノ・ノワールの秘密。

ブドウ品種を覚えれば、誰にもワイン通への道が開かれる。前回のシャルドネに続き、今回紹介するのはフランス・ブルゴーニュ地方原産の赤ワイン用品種、ピノ・ノワールだ。


vol.2 ピノ・ノワール

香り高く、シルキーな喉越しのワインを生み出すこの品種。1本300万円はくだらない、世界一高価な赤ワイン「ロマネ・コンティ」も、ピノ・ノワールから生み出される。

ところがこの品種、栽培に適した土地の選り好みが激しい気難しがり屋で、原産地のブルゴーニュ以外ではうまく育たず、「旅のできない品種」と言われていたことも。現在は冷涼な気候で、ある程度保水性の高い土地を選べば、新世界でも質の高いピノ・ノワールができるようになってきた。

ニュージーランドはその筆頭。北米オレゴン州オーストラリアのタスマニアも注目すべき産地だ。


ブルゴーニュ・ピノ・ノワール
ルイ・ジャド

BOURGOGNE PINOT NOIR LOUIS JADOT

国・地域 : フランス・ブルゴーニュ
アルコール度数 : 12.5%

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慎ましい赤い果実のアロマとしなやかなテクスチャー。750ml¥4,730/日本リカー(tel:03-5643-9770)

「村名」付きのものの上に1級畑や特級畑の格付けがあり、ややこしいことこの上ないブルゴーニュワイン。赤はいずれも原則的にピノ・ノワール100%から造られ、それぞれのワインの微妙な違いはブドウ畑の自然条件によるものとされる。こちらの一本はブルゴーニュ地方のあちこちのブドウをブレンドしたもの。赤い果実の慎ましやかな香りと、ピュアな酸味、しなやかなテクスチャーが実にエレガント。

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酸味    ●●●●◯
果実味   ●●●◯◯
タンニン  ●●◯◯◯

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ローリング・メグ ピノ・ノワール

ROARING MEG PINOT NOIR

国・地域 : ニュージーランド・セントラル・オタゴ
アルコール度数 : 13.5%

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黒い果実のような凝縮感あふれる果実味!750ml¥4,400/日本リカー(tel:03-5643-9770)

ニュージーランド南島最南端に位置するセントラル・オタゴは、ピノ・ノワールの新天地。新世界では冷涼な気候だが、ブドウ畑は内陸に位置するため昼夜の寒暖差が大きい。ニュージーランドのほかの産地と比べても、色が濃いめで果実の凝縮感が強く、パワフルなピノ・ノワールができる。ラズベリーやストロベリーといった赤系のベリーより、ブラックベリーやカシスといった黒系のフルーツのフレーバーが主体。

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酸味    ●●●◯◯
果実味   ●●●●◯
タンニン  ●●●◯◯

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今月の講師

柳 忠之
ワインジャーナリスト

ワイン専門誌記者を経て、1997年に独立。専門誌、ライフスタイル誌等に寄稿。日本ソムリエ協会発行の資格試験向け教本執筆者。シャンパーニュ騎士団シュヴァリエ。

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ワインを自分らしく楽しみ、食卓や日々の生活をより豊かにしたい、そんな知的好奇心の高い人に向けた新しいコミュニティ。知識が身につくワイン講座や試飲イベントの開催、ワインアドバイザーによるコンテンツを日々発信中!

『フィガロワインクラブ』特設サイトはこちら

【合わせて読みたい】
【6/29(土)参加者募集】世界を魅了するピノ・ノワール4種を飲み比べ! ワイン初心者向け講座。

*「フィガロジャポン」2024年7月号より抜粋

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