世界は愉快:朝ごはん編 from ニューヨーク ニューヨークの朝は、ヘルシーなチアシードプリン。

世界は愉快 2020.08.31

文/長谷川安曇(在ニューヨークライター

ニューヨーカーの朝は忙しい。起床後、自宅でゆっくりと朝ごはんを食べる人よりも、出勤前にコーヒーを買うか、ベーグルかドーナツなどで軽く済ませる人の方が断然多数派だ。しかし、ここ5年くらいの間に、アボカドトーストやアサイーボウルなど、ヘルシーな朝ごはんが定着してきた。最近特に普及してきたのが「チアシードプリン」だ。ファッション撮影時の朝食ケータリングでも、必ずと言ってよいほど登場する。モデルのカーリー・クロスが自身のYouTubeチャンネル「Klossy」で、いつもの朝食メニューとして紹介したり、ニューヨークタイムズ紙で「身体に良い朝食」としてレシピが掲載されてから、一気に知名度がアップ。ニューヨークのカフェでも朝食メニューに取り入れるところが増え、一般家庭でも食べられるようになった。

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チアシード大さじ3杯+ミルク1カップがちょうどいい割合。ストロベリーとベリーを加えて完成。

流行の背景には、ヘルシーフードやベジタリアンフードの普及により、スーパーフードが注目を集めていることにある。チアシードもそのひとつ。南米などに生息するシソ科のチアの種子で、タンパク質やミネラル、食物繊維を豊富に含み、非常に栄養価の高い食材として知られる。米国FDA(アメリカ食品医薬品局)でも、栄養補助食品として認められている食材だ。

チアシードプリンの作り方は簡単、ミルクにチアシードを入れて混ぜ、冷蔵庫で数時間からひと晩寝かせるだけ。ちなみに、ミルクは植物性ミルクを使うのが一般的だが、私はアジア人に多いといわれている乳糖不耐症(乳糖を体内で消化できず、乳製品を食べるとお腹を壊すなどの症状を起こす)気味なので、ココナッツミルクを使用する。ニューヨークでは、植物性ミルクのバリエーションも豊富で、アーモンド、ナツメヤシ、バニラビーンズパウダー、岩塩と水を配合したバニラビーンアーモンドミルクや、タイガーナッツミルク、オートミルク、カシューナッツとココナッツを用いたココナッツカシューミルクなども普及している。

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今回使用したのは、ナヴィタスオーガニックス社のチアシード。チアシードは、スーパーなどでどこでも簡単に入手できる。

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ニューヨークでいちばんよく見かけるカリフィアファームズ社のココナッツミルクは、クセがなくて飲みやすい。

チアシードは、ミルクと混ぜるとジェルのようになり、冷やすことでプリン状に固まるので、小さいタピオカのような食感になりおいしい。私の友達の家庭では、これに甘味料として、ハチミツも入れているそうだ。チアシードプリンは、忙しい朝でも短時間で食べることができて、お腹にもたまるニューヨーク流の新しい朝食メニュー。ぜひ、おすすめしたい。

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photos : RISA SATO, texte : AZUMI HASEGAWA

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