愛しのペット編 from ニューヨーク ニューヨークならでは? 愛犬も一緒に楽しめるコメディショー。

世界は愉快 2022.04.22

長谷川安曇

愛犬と一緒に出勤できるドッグフレンドリーなオフィスが多いニューヨーク。家にいるペットの心配をするより、そばにいながら働く方が従業員の生産性が上がると考えられているからだ。オンラインマーケットのEtsy社はその先駆け的存在で、2005年の設立時から愛犬の同伴を許可している。 

ドッグフレンドリーなカフェやホテルも増加傾向にあるいま、ニューヨークで初めてパフォーマーも観客も愛犬同伴OKのコメディショーが登場した。その名も「マスト・ラブ・ドッグズ・アンド・コメディ」だ。2021年の10月から月に2回ほど、市内のドッグフレンドリーなカフェでショーを開催している。

NYで話題!犬も一緒に楽しめるコメディショー。-01.jpgコメディショーは、イーストビレッジのドッグフレンドリーなカフェBoris and Hortonで開催。チケットは毎回ほとんど売り切れだという。photography: David Kirchner

NYで話題!犬も一緒に楽しめるコメディショー。-02.jpg写真左から、自身もコメディアンで愛犬家のジョリー・ダドリーとニコラス・ポランコ。ショーを共同主催している。photography: David Kirchner

ショーを主催するジョリー・ダドリーとニコラス・ポランコは、公演の売り上げの一部を地域のアニマルシェルターに寄付している。また、毎月異なるアニマルシェルターとパートナーシップを結び、シェルターからスタッフを招待して飼い主を求めている犬を連れてきてもらったり、保護犬の認知を広げる取り組みを行っている。ちなみに一回の公演に5~8人ほどのコメディアンが登場するのだが、女性、LGBTQIAや人種的マイノリティなど多様性に富むパフォーマーたちを積極的に起用することを心がけている。

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「パンデミックで長い間愛されたコメディクラブが閉店を余儀なくされたため、パフォーマーに発表する機会を提供し、アニマルシェルターもサポートしたい」とジョリー。photography: David Kirchner

犬も一緒に楽しめるコメディショー、いったいどんなきっかけでこのアイデアを思いついたのか?

「パンデミックが始まり人々はずっと家にいるようになりました。街が再開した頃、それまで長時間在宅していたオーナーの外出の機会が増えると、ペットは不安に。私もコメディショーに出演するため、ペットを家に残して出かけるたびに罪悪感を感じるようになったのです」とジョリー。ショーの間、観客が連れてきた犬たちは自由に遊んだり、リードを外してもらいとてもリラックスして楽しんでいるという。パフォーマンスの最中で犬が吠えても飼い主に駆け寄ってきてもOK。そんな光景もパフォーマー、観客ともに微笑ましく感じているようだ。「今後は市内5区、ほかの都市でも開催していきたい」とニコラス。

ペットも一緒に楽しめる場がどんどん広がるニューヨークで、「マスト・ラブ・ドッグズ・アンド・コメディ」は犬も人も、シェルターもハッピーになるエンターテインメントだ。

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NYで話題!犬も一緒に楽しめるコメディショー。-05.jpgペット同伴可能なスポットが増加しているニューヨークの中でも、コメディショーのアイデアは画期的でユニーク!photography: David Kirchner

text: Azumi Hasegawa

長谷川安曇

東京出身、2004年からニューヨーク在住。フリーのライターとして活動しながら、映像制作にも携わり、キャンペーンやミュージックビデオのプロデュースとフィルムメーカーとしても活動する。www.azumihasegawa.com

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