ジョージアの旅から戻りました。ジョージアの食は初めて食べるのに、どこか懐かしく、素焼きの甕で醸される琥珀色をしたワインは奥深く、複雑で、それでいて食事に寄り添ってくれるものでした。

ジョージアの料理は野菜、果物、豆、クルミ、スパイスをたっぷりと使った料理が基本。ヘルシーな料理と言われますが、肉料理も多彩。鶏豚牛の煮込み料理もあれば、日常に行われる宴会では、男たちは庭先で葡萄の枝で肉を焼きます。そこにチーズやヨーグルト料理、多彩なパンやヒンカリという名の水餃子のお化けのようなものまで並びます。圧倒されるおもてなし文化。そして、みんな驚くくらいにワインを飲みます。宴会では大げさではなくひとり2Lくらいは飲むのが普通なのだとか。

ジョージアの食はハズレ無しと言われるほど、レベルが高いのですが、豊富な食材、独自のスパイス使いはもちろん、そこに素晴らしいワインがあるからこそ、料理が2倍にも3倍にもおいしく感じられるように思います。飲んでは食べ、食べては飲み、人生の辛さを喜びに変えていく。ジョージアの食にはそんな側面も感じられるような気がします。

旅の間、ほぼ毎回食べた料理が、前回ご紹介したトマトとキュウリのサラダとこのクルミの焼きナス包み。ジョージア料理にはフェヌグリークが欠かせません。鮮烈なスパイシーさではなく、ほのかな甘い香りと苦味を加え、素材をまとめるしなやかなスパイス。代用が難しいスパイスなのですが、それだけに、これを使うとジョージア料理らしい仕上がりに。ぜひジョージアのオレンジワインとともに味わってみてください。

クルミの焼きナス包み

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<材料 4人分>
ナス 3個
オリーブオイル 適量
香菜、レッドペッパー 適量


クルミ 80g
コリアンダー(パウダー)小さじ2/3
フェヌグリーク (パウダー)小さじ2/3
パプリカ(パウダー)小さじ1/3
ニンニク 1/4かけ
水 大さじ3〜4
オリーブオイル 大さじ2
塩 少々

<作り方>
1.*の材料をフードプロセッサーにかけてなめらかにする。(作りやすい最低量なので、分量は少し多め。1週間程度日持ちする)
2.ナスは7ミリ程度の厚さに切る。フライパンにオリーブオイルを熱し、ナスを中火で両面こんがりするまで焼く。
3.2の粗熱が取れたら、ナスの下半分にクルミペーストを大さじ1/2程度塗り、半分に折り返す。香菜のざく切りを散らし、あればレッドペッパーをのせる。

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訪問したワイナリーの庭先のクヴェブリ。地中に埋めてワインを醸します。

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ジョージアの代表的な前菜料理。これらがないと宴会が始まらない!

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シルクロードを感じさせる料理、ヒンカリ。手でつまんでいただきます。

フランス料理とワインを愛する料理家。日本ソムリエ協会認定ソムリエ。2015年にフランス農事功労章を叙勲。近著に「ずっと使ってきた私のベストレシピ  平野由希子のル・クルーゼ料理」「和つまみ 呑ませる料理×合わせたいお酒」がある。instagramは@8yukiko76hirano  料理教室cuisine et vin主宰。http://www.yukikohirano.com
最近一緒に暮らし始めたという猫のクミンの様子は別のInstagramから@cumin_chatnoir

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