山椒の香る野菜のオイル蒸し
平野由希子の季節のおつまみ 2020.01.15
休みの日に、冷蔵庫の整理を兼ねてオイル蒸しを作りました。使い切れない根菜の切れ端や、野菜の外葉などを次々と鍋に入れ、オリーブオイル、塩、少量の水を入れて蒸し煮にします。野菜のオイル蒸しは、毎日作ってもいいと思うくらいに愛しているレシピです。キャベツだけ、菜の花だけなど、単品でも作りますが、こんな風にいろいろな野菜を加えて作ることもあります。何気ない作り方ですが、野菜のおいしさをこれほど引き出せるものは他になかなかありません。
今日はスパイスを加えたレシピに。ネパールの山椒、ティムールペッパーを使いました。少し柑橘のような香りがあり、根菜料理にエキゾチックさを添えてくれます。ティムールペッパーが手に入らなければ花椒をどうぞ。日々の野菜料理ですが、これだけで味の印象が変わります。料理はそれほどアレンジしなくても、このくらいの新鮮さが私にはちょうどいいようです。
そして、最後に菜の花を加えてお鍋の中に春を少し。まだまだ先ですが、春を思いながらワインを一杯。
根菜と菜の花のオイル蒸し
<材料 2〜3人分>
ゴボウ 30センチ長さ 1本
レンコン 小1節
ニンジン 1/4本
大根 3センチ
芽キャベツ 4個
菜の花 1/3束
ニンニク 1かけ
オリーブオイル大さじ2〜3
花椒 小さじ1/2
塩
<作り方>
⒈ 根菜は乱切りにする。芽キャベツは縦半分に切る。菜の花は食べやすい長さに切る。ニンニクは半分に切って潰す。
⒉ 鍋にオリーブオイルとニンニク、花椒を入れて中火にかける。香りが立ってきたら、1の根菜を入れて、塩をふって炒める。油が回ったら水大さじ3を加えて炒め、蓋をする。途中何度か蓋を開けてかき混ぜ、10~12分弱火で蒸し煮する。菜の花、塩少々を加え、さらに2分蒸し煮する。

フランス料理とワインを愛する料理家。日本ソムリエ協会認定ソムリエ。2015年にフランス農事功労章を叙勲。著書に『ma cuisine おいしさの引き出し方』などがある。instagramは@8yukiko76hirano 料理教室cuisine et vin主宰。http://www.yukikohirano.com
愛猫クミンの様子は別のInstagramから@cumin_chatnoir