りんご1個でタルト・タタン。
平野由希子の季節のおつまみ 2023.12.17
久しぶりにタルト・タタンを焼いてみました。甘いものはあまりつくらず、買う専門なのですが(昔はお菓子の仕事をしていたのですが......)、紅玉やグラニースミスを見かけると、つくりたい気持が疼きます。
タルト・タタンはりんごをたくさん使って、マンケ型という型で焼きますが、今日は直径10㎝のココットでつくることに。りんご1個で小さなタルト・タタンが1個できるという寸法。
小さいというだけで、つくるのも結構簡単。日本のりんごは水分が多いので、フランスの家庭料理レシピそのままでつくると、なかなかうまくいきません。煮詰めたり、水分を飛ばすために焼いたりと、それなりに工程があるのですが、お菓子屋さんで売られているような美しいタルト・タタンは目指さずに、失敗しない程度の工程でシンプルにつくりました。
ぺろっと食べてしまったので、今度は大きいタルト・タタンを焼くことにしようかな。
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タルト・タタン
<材料 直径10㎝のココット2個分>
りんご(紅玉、グラニースミスなど) 2個
バター 30g
グラニュー糖 60g
パイシート 適量
1. りんごは12等分のくし形切りにする。型の底にクッキングシートを敷いておく。
2. フライパンにバターを入れて熱し、溶けてきたらグラニュー糖を入れて濃いめのキャラメル色になるまで焦がす。時々かき混ぜる。
3. りんごを加えて10〜15分、ふたをしないで煮る。濃いめのべっこう色になるまで煮たら、バットに空けて冷ます。
4. 型にりんごを隙間なく並べ入れ、煮汁も加える。
5. 予熱した180℃のオーブンで20分焼く。一度取り出して、スプーンで上から押し付ける。
6. 3㎜の厚さ、型に合わせて切ったパイシートをのせて、フォークで空気穴を空ける。さらにオーブンで12〜15分焼く。
7. ひと晩おき、翌日はココットをお湯につけて少し温めて、ひっくり返す。
型はどんなココットでもOK。
フルーティな風味の農口尚彦研究所の酒粕焼酎を合わせて。アルコール度数高めの香りのよいお酒はスイーツによく合う。
フランス料理とワインを愛する料理家。日本ソムリエ協会認定ソムリエ。2015年にフランス農事功労章を叙勲。著書に『ma cuisine おいしさの引き出し方』などがある。instagramは@8yukiko76hirano 料理教室cuisine et vin主宰。http://www.yukikohirano.com
愛猫クミンの様子は別のInstagramから@cumin_chatnoir