American Express 働く女性と地元をサポート、埼玉・日高の弁当店の挑戦。
Society & Business 2022.11.30
PROMOTION
アメリカン・エキスプレスが街のショップを支援して地域を活性化することを目的に、世界で展開するSHOP SMALLプログラム。日本では2017年に横浜で始まり、全国に広がっている。今年7月、この取り組みの一環として日本で新たに始まったのが、多様な街の女性ショップオーナーのより自分らしい挑戦を応援する「RISE with SHOP SMALL」。女性ショップオーナーの課題解決に着目したRISE with SHOP SMALLの支援プログラムへの参加募集には、全国から多数の応募があり、その中から、13人の女性ショップオーナーが選出された。さまざまな取り組みを通じて街を豊かにしたいと挑戦を続ける彼女たちの取り組みを紹介!
彩り豊かな日替わり弁当で、幸せの手助けを。
#1 お弁当や福すけ(埼玉県日高市)代表
樋口麻子さん
彩り豊かなお弁当を見ると心が弾む。埼玉県日高市の仕出し・配達弁当専門店「お弁当や 福すけ」の日替わり弁当は550円。リユーサブルなお弁当箱の中には、代表の樋口麻子さんのまごころと遊び心がたっぷり詰め込まれている。
福すけの彩り豊かな日替わり弁当。
取材日のメニューは、炊き込みご飯にサバのみそ煮、ダイコン梅サラダ、春巻き、そして汁物。食材別にリストアップした自前のデータベースを参考に、樋口さんはいつも3カ月分の日替わり献立を一挙に考える。豚のしょうが焼きやハヤシライスといった人気の定番メニューから、北陸の郷土料理の治部煮、韓国のトランタン(里芋)スープなど世界の珍しい一品まで、メニューの幅広さには樋口さんの飽くなき探究心が反映されている。献立表を眺めているだけでお昼が待ち遠しくなりそうだ。
魚、肉などの主菜と野菜のおかず2品、揚げ物が入った豪華なお弁当。これに必ず汁ものがついてくるのが、福すけのお弁当の特徴だ。
もともとは病院給食の調理師をしていたという樋口さん。主菜、副菜で栄養バランスを調整する基礎知識は、給食の献立を作っていた経験が活きている。
3年前に独立した理由は「もっと心を込めたお弁当が作りたい」、そんな純粋な思いからだった。病院給食は塩分濃度を控えるので味は薄め。作業も冷凍食品を解凍して出すなど簡素化する傾向があった。「やりたい方向性と違う」と感じていた樋口さんは、会社が吸収合併されることになったタイミングで、同じ考えだった上司の調理師と離職を決意。近隣のデイサービスセンターの調理室を間借りして、2019年に「福すけ」を立ち上げた。
お弁当でみんなを幸せにしたい、食べる人の労働意欲や暮らしを手助けしたい——そんな思いが屋号の「福すけ」には込められている。
子どもの頃から料理が大好きだったという樋口さん。今の仕事が楽しくて仕方がないことが生き生きとした表情から伝わってくる。
「いまは思いを込めて好きなものが作れるので、大変だけど楽しいです。日高市内は500円以下のお弁当が主流なので、550円は少し高めに感じると思います。でも、毎日注文してくださる方は本当においしいから、と言ってくださる。そのありがたみをひしひしと感じています」(樋口さん、以下同)
生まれ育った日高市には人一倍愛着がある。困った時には必ず相談に乗ってくれる人がいて、「気持ちの温かい人が多い場所」、樋口さんはそう感じている。毎日配達しているお弁当は80食前後。手づくりのチラシを一軒一軒くまなく配って開拓した顧客は、市内の工場や事業所、市役所など多岐に渡る。
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photography&movie: Mirei Sakaki text: Mitsuko Iwai