American Express 経営者MEGUMIが目指す、地域ビジネスの新境地とは?

Society & Business 2023.10.23

PROMOTION

資金や魅力発信のサポートなどを通して、多様性に配慮した店づくりに励む地域の中小店舗経営者やショップオーナーの挑戦を応援する、アメリカン・エキスプレスの「RISE with SHOP SMALL 2023」。2年目となる2023年は全国250件以上の応募の中から8人が選ばれ、9月23日には恵比寿ガーデンプレイスで授賞式が行われた。

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授賞式には、金沢でカフェを経営する女優・タレントのMEGUMIがスペシャルサポーターとして登場。この記事では、MEGUMIの経営者としての横顔に迫るインタビューと、RISE with SHOP SMALL2023のA賞の受賞者で、鹿児島県霧島市のカフェ&ゲストハウス「横川kito(よこがわきと)」を運営する白水梨恵(しらみず りえ)との対談をお届けする。

アメリカン・エキスプレス RISE with SHOP SMALL 2023とは?
地域や街、コミュニティの魅力づくりに貢献したい、ビジネスを活性化したいという中小店舗経営者、ショップオーナーの更なる挑戦を応援するプログラム。性別や年齢、障がいの有無、人種や国籍、言語、LGBTQ+など、さまざまなダイバーシティ(多様性)を持つお客さまや従業員の「自分らしさ」に配慮して受け入れる「ALWAYS WELCOME」な店づくりを支援。500万円相当の資金支援で応援するA賞(今年は3人が受賞)、100万円相当の資金支援で応援するB賞(今年は5人が受賞)がある。

 

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INTERVIEW
「途中で投げ出すのはダサい」。MEGUMIの経営へのこだわりと海外出店への想い。

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――MEGUMIさんは、金沢で古民家パンケーキカフェ「Cafe たもん」を経営されています。カフェをはじめることになったきっかけは何だったのでしょうか?

私の人生の師匠で、京都や銀座など各地で飲食店をプロデュースしている矢部慎太郎さんから「金沢でパンケーキカフェをおやりなさい」と言われたことです。

それまでのことを少しお話しますと、子ども服のブランドを立ち上げたり、アメリカで買い付けた洋服をECで販売したりと、小規模ながらアパレルショップを経営していたのですが、失敗に終わってしまって。でも、芸能界だけだと不安だし、しがみつかなきゃいけない感覚がすごく嫌だった。子どもがまだ小さかったので、限られた時間の中で芸能界以外の仕事をしたいと思っていた時に、金沢で料亭を経営されている慎太郎さんから「商売は世界を知るツール。芸能界に縛られたくないなら挑戦してみなさい」と背中を押されました。その当時、金沢にはほとんど馴染みがなかったのですが、やらないのはダサいという体育会系のマインドで決断しました。

――あまり土地勘のない場所、しかも初めての飲食店の経営とあって、不安はなかったですか?

不安だらけでしたね。お金も掛かるし、人も雇わないといけないし、不安で押しつぶされそうでした。さらに言うと、出店を予定していた場所は国の指定文化財地域で、当時は県外の人が出店した前例がなかったんです。芸能人だから通用するなんて世界ではまるでなくて、地元の方を説得するのに1年くらい掛かりました。説得やら施工会社と見積りの折り合いやらで、本当につらくて金沢から東京に帰る新幹線で、泣きながらお弁当を食べたこともあります。

――それでも人に任せたり、諦めたりしなかったわけですよね。何がMEGUMIさんの原動力になっていたんでしょうか?

やっぱり一度決めたことを放り出すのはダサいから嫌だったし、あとは好奇心ですかね。経営するなら、最初から最後まで全部知りたいと思っていました。もし人に任せるにしても、自分が全部を理解してからじゃないと、任された相手も大変。よくわかってない人って、相手にもわかっていないことを見透かされますし。だから、経営の仕事に限らず、1回すべて自分でやってみることを、自分の中で大事にしています。

ちなみに、地元の方とはその後お酒を飲んだり、ご飯を食べたりとコミュニケーションを重ねたことで、いまではすごく仲良くしていただいていますし、時間をかけて信頼関係を築くことができました。土地を知るというのは、そこに住んでいる人を知ることだと思うので、時間をかけて皆さんの生活を知ることができたのは大きかったです。

――2016年のオープンから現在まで、Cafe たもんはとても人気だと伺っています。どのようなお客様が多いですか?

9割はアメリカ、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアなどからの観光客の方です。なので、開業のときから英語のメニューを置いたり、英語を話せるスタッフを雇ったりしています。食のバリアフリーも実現したかったので、ハラルの表記やグルテンフリーのメニューも用意しています。とくに、グルテンフリーのパンケーキはとても喜ばれます。私自身、カフェを経営するまで、世界にグルテンフリーの食事を求めている人がこんなにいるとは知らなかったので驚きました。

カフェでは食材や器は地産地消にこだわるほか、小麦やフルーツなどほとんどの食材は石川県産。米粉は、循環型環境農法を実践している地元農家から仕入れているという。https://cafetamon.jp/

――苦労を乗り越えて、経営者としての新境地を切り拓いてこられましたが、今後の目標を教えてください。

MEGUMI:タイやベトナムのような勢いのある国に出店したいです。やっぱり活気づいている国は楽しそうですし、ドキドキワクワクします。特にタイは食への意識がとても高く、ナチュラルで素朴な食べ物が好まれるので、私たちのパンケーキはぴったりだなと思います。カフェは人が集い、一期一会で出会える場所。そんな場をいろいろな国や地域で生み出したい。それが、経営者としての私のモチベーションです。

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DIALOGUE
誰もがチャレンジできる地域を創る、ショップオーナーたちの挑戦。

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――ここからはMEGUMIさんと、今年のRISE with SHOP SMALL 2023の受賞者、一般社団法人横川kito代表の白水梨恵さんに、地域のショップオーナーとして感じる課題や可能性について語り合っていただきます。まず、白水さんから横川kitoのご説明をお願いできますか。

白水:横川kitoは、鹿児島県霧島市横川町の駅前通りにある古民家カフェ&ゲストハウスです。1階部分のカフェでは、地元産の食材を中心に調理した手づくりスパイスカレーやスイーツを用意しており、ショップスペースでは地元の有機農家さんが丹精込めて作った旬の野菜や、鹿児島県内各地から厳選した作り手の想いの詰まった食品やハンドメイド雑貨を中心に取り扱っています。2階部分は歴史とアートの融合をテーマにした一日二組限定で宿泊できるゲストハウスとして運営しています。

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内観1_カフェ客席.jpg明治36年に造られた木造駅舎の横川駅がある風景を守ろうと、人の流れをつくる駅前拠点として開業した横川kito。建物は築93年の空き家を借り受け、地元の人と一緒に約2年半かけてセルフリノベーションしたというhttps://yokogawa-kito.com/

MEGUMI:とても素敵ですね。白水さんは横川町のご出身なんですか?

白水:いいえ、全然違います。3年前に訪れた際に惚れ込んで移住しました。横川町は田舎ですが、自然環境がものすごくいいんですよね。朝は小鳥のさえずりで起きて、子どもたちは虫を捕まえて伸び伸びと過ごせます。そんなところに惹かれました。

MEGUMI:私は移住していませんが、出身ではない町に興味を持たれたということで、なんだか似ている気がします。私も金沢が大好きなんですよね。伝統的な日本文化とともに生きている人が多くて、趣味で陶芸をしている人もすごく多いです。家に遊びにいくと、大きい氷を砕いて麦茶に入れてくれる、なんてことも。時間の流れが心地よくて、いちいち日常が豊かなんですよ。私は東京で倍速で生きてきたような人間なので、深呼吸できる場所を見つけられたことはすごく良かったです。

――事業内容や地域への愛着など、何かと共通点が多いですね。そんなお二人は、地域でビジネスをする時の壁をどう捉えていますか?

白水:性別や個性、障がいの有無に関わらず、誰もが自信を持ってチャレンジでき、仕事につなげることが、まだまだ難しいのではないかと感じています。特性を持つ方への理解促進や、過疎化の進む地方ならではの「チャンスの格差」の是正は重要な課題だと考えています。小さな一歩かもしれませんが、横川kitoでは、さまざまな個性を持った方が、その人ならではの得意を生かせる職場環境づくりに注力しています。

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MEGUMI:地域のビジネスに限った話ではないかもしれませんが、その人の特性をしっかりと認識することって、なかなか難しいですよね。なので、知らず知らずに傷つけてしまうことがあるんだろうなと。でも、それが仕方ないことだと諦めるのではなくて、内面的な部分に寄り添うことは重要だと思います。

白水:おっしゃる通りだと思います。あとは、ビジネスをする上で地域の皆さんに受け入れてもらうまでが大変かもしれません。私の場合は、心が折れそうな時に「一緒にやるよ」と言ってくれる地域の人がいらっしゃるので、勇気をもらっています。今後、横川町の空き物件を活用して、小さなお店を経営する人を増やして、小さな経済が回る街にしたいと思っています。そのためには、理解者を増やすことと同時に、いろいろな成功体験を積んだ人を増やしていきたいです。

MEGUMI:白水さんのような人がリーダーとして地域を引っ張っていくのでしょうね。私も、使命感に突き動かされる気持ちは、とてもよくわかります。その使命感を見つけられると幸せですよね。やることが多すぎて大変ですが。

白水:私は売上や経費など数字の管理に苦手意識を持っているので、サポートしてくれる人がほしいですね。

――MEGUMIさんが利用されているアメリカン・エキスプレスのビジネス・カードはまさに白水さんのような経営者をサポートするツールです。カードを法人口座に紐づけることで、仕入れや日々の購買を一括できますし、会計システムと自動連携できるので、作業量が大幅に減ります。カードを持っている経営者のお困りごとを無料で相談できるコンサルティング・サービスもあります。

白水:経理や総務などのバックオフィス作業をしてくれる人を雇う余裕がなく、いつも寝る暇を削って作業しているので、それはすごくありがたいです。コンサルティングサービスもすごく魅力的。バックオフィスのことって、聞きたいけど、誰に聞けばいいのかわからないことがたくさんあるので、相談相手がいるのはすごく心強いです。

MEGUMI:経営者って孤独ですからね。客観的な目線でアドバイスをもらえるのはメリットだと思います。

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――ビジネスを通して地域課題の解決にも積極的なお二人。最後に、今年のRISE with SHOP SMALLのテーマでもある「自分らしさ」を受け入れる店を地域で創っていく、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の観点の重要性と可能性についてお聞かせください。

白水:「自分らしくいられる」というのは、一人ひとりの人生を豊かにするために重要な要素です。ただ、地域によっては新しい価値観が浸透するまで時間がかかる場合も多く、それが自分らしさを阻む難しい要因になる場合もあります。その観点から考えても、ビジネスにおいてDE&Iを実現することは、自分らしくいられる人を増やすことにつながるので、とても大切だと思います。DE&Iを実現するうえで最も重要なのは、地域の人や一緒に働くメンバーと対話重ねることではないでしょうか。対話を通して信頼関係を構築した上で、その人らしい価値観やアイデアを出てきたら、「いいね」と認めて、それをおもしろがり、実現できる方法を考える。それがひいては、新たな地域の魅力の発見やビジネスの可能性につながるのではないかと思っています。

MEGUMI:金沢で考えると、いまでも十分素晴らしいし、保守的だからこそ、守られている文化や自然があります。私はそれを心からリスペクトしています。一方で、異なる価値観が混ざり合うことで、白水さんがおっしゃるとおり、これまで発掘されていなかった地域の魅力に出合える可能性が広がるとも思います。ビジネスを通したDE&Iで、価値観を共有し合うことは、地域の個性を引き立てるエッセンスになるのではないでしょうか。

RISE with SHOP SMALLの詳細はこちら

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●問い合わせ先:
アメリカン・エキスプレス RISE with SHOP SMALL
https://www.americanexpress.com/jp/campaigns/shop-small/merchant.html

 

text: Yoko Sueyoshi photography: Ami Harita

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