フランスでは服のお直しや靴の修理費用を政府が支援。

Society & Business 2023.11.05

2023年10月より、衣類リフォームや靴リペアをすると、代金の一部をフランス政府が負担してくれる制度が始まった。消費者にとってはなんともありがたい制度だ。

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働く靴職人。photography : DeanDrobot / Getty Images

そしてこの制度は今後、さらに拡大される予定だ。フランスのクリストフ・ベシュ・エコロジー移行・地域結束大臣の発表によると、2024年1月1日から制度は「簡素化、拡大、増額」される。そもそもこれは循環経済(サーキュラーエコノミー)を目指して2020年2月に施行された循環経済法に基づき、導入されたもの。すでに家電製品や電子機器の修理を対象とした支援制度がスタートしている。2023年7月、ベランジェール・クイヤール前エコロジー担当副大臣は衣類や靴に関しても修理費用を支援すると発表した。一般家庭で対象製品を修理に出した場合、6ユーロから25ユーロが修理代から割り引かれる。たとえば、服の破れを繕う場合は6ユーロ、靴の前底(ソール)の修理なら8ユーロ、革靴底をまるごと張り替える場合は25ユーロ。この制度の適用を受けるには、フランス政府のパートナー・エコ団体である「Refashion(リファッション)」の認定を受けたショップを利用すればいい。

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服のお直しをする。photography : Kathrin Ziegler / Getty Images

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購入より修理を奨励

現在、同団体の認定ショップは4,300軒以上ある。クリストフ・ベシュ大臣によると来年初頭以降、この数字は倍増する予定だ。対象製品も拡大し、フードプロセッサー、ヘアアイロン、プリンターなど73品目となる。しかも修理に循環経済がもたらした製品を使用する場合、支援金はさらに20%増額される。フランスでは現在、年間約68万トンの繊維製品が廃棄されており、重量にするとエッフェル塔45本分にも相当する。廃棄衣類を削減し、二酸化炭素排出量を削減するため、修理費用軽減のための支援をするというのが今回の制度の趣旨だ。削減のための軽減でみんなハッピー。

text : Aurélia Charmy (madame.lefigaro.fr)

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