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セーヌに浮かぶフリュクチュアールは、無料のアートギャラリー船。

Fluctuartフリュクチュアール<7区>

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セーヌに浮かぶアートギャラリー。アクセスは左岸側のアレクサンドル3世橋のたもとから。©Fluctuart

"パリ初の浮かぶアーバン・アート・センター" とうたうFluctuart(フリュクチュアール)。セーヌ河に停留する、3フロアからなる船のストリートアートのギャラリーである。地下フロアが企画展、乗船フロアが常設展とバー、そしてストリートアートの書店で、その上のフロアはアーティ・ルーフトップという造りだ。入場無料のギャラリーを財政的に支えるのが、このルーフトップとバーという仕組みである。

2015年にパリ市による "Réinventer la Seine(セーヌを見直す)" プロジェクトが発表された。3人の男性が集まって生まれたのがフリュクチュアールで、2017年に見事にプロジェクトを勝ち取ったのだ。2018年6月にディエップで建築が始まった船がセーヌのアンヴァリッド橋のたもとまでやってきたのは昨年12月。ガラス張りの透明な船をデザインしたのは建築事務所SeineDesign。現在セーヌ河に浮かぶホテルやバーといった商業船の半分近くを手がけているそうだ。

アーティスティック・ディレクターを務めるのはニコラ・ロージェロ・ラセールで、企画展のトップバッターに選ばれたアーティストは、日本でも個展が開催されたことのあるSWOON(スゥーン)。『Time Capsule』と題され、彼女の20年のキャリアの回顧展である。彼女のアート活動の中には、ニューヨーク市内で集めたゴミや廃材で作り上げたイカダで、2009年のヴェネツィア・ビエンナーレに登場という話題も。回顧展なので、在学中に始めた家族や身近な人々の切り絵を街にコラージュしたという初期の作品からスタート。巡回展で秋はミュンヘンに移動する。

4台のプロジェクターを使用してのプロジェクションマッピングは21時30分からスタートする。アンヴァリッド橋、緑がならぶ河岸をスクリーン代わりに船から投影するので、晴れの夜はルーフトップでカクテル片手に鑑賞を。

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ベンチを並べたルーフトップで、パリの素晴らしい眺めを。

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下のスペースのバーは9メートル長さのカウンターが自慢。フリュクチュアールではヘルシー&フレッシュな軽食もとれる。

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ガラス窓部分、内側にストリートアート作品が展示される。©Fluctuart

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初期の作品。

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地下は2フロアに分かれている。回顧展は上のフロアから始まる。

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等身大以上の人物がパワフルに会場を囲む。『Time Capsule』展は9月22日まで。

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ADのニコラ・ロージェロ・ラセールがディレクターを務めるL’ICART(文化&アート・マーケット・マネージメント校)の生徒が常在し、来場者に展覧会の解説をする。

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この展覧会のインスタレーションのため、ブルックリンからパリに来たスゥーン。

INFORMATION

Fluctuartフリュクチュアール<7区>

Port du Gros Caillou (Pont des Invalides) 75007

07・67・02・44・37

INVALIDES

12時〜24時 無休 料金:無料

fluctuart.fr

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CREDIT

réalisation:MARIKO OMURA

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