in PARISFRANCE

  • EAT・PATISSERIE

中近東地方のスイーツ、新作もあるアレフに改めて注目したい。

Maison Alephメゾン・アレフ<4区>

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メゾン・アレフの創業者ミリアム。ペーパー・バック、2019年のビュッシュ・ド・ノエルにもデザインしたようにバック・ギャモンのファンだ。

2017年初夏にオープンして以来、Maison Aleph(メゾン・アレフ)のおいしさは口コミで広まり続けている。メゾンの創業者はシリアのアレッポで子ども時代を過ごしたミリアム・サベ。彼女が小さなブティックで提案するのはレヴァント地方(シリア、レバノン、トルコ、ヨルダン、イスラエルを含む地域)の伝統菓子とフランス製菓のサヴォワール・フェールという、ふたつの文化が込められたスイーツである。

これほど繊細な味の極細麺“エンジェルヘア”(カダイフ)、見たことがない!と賞賛を集めているのは、クリームをのせた三角形のNids Pâtissiers(ニ・パティシエ)と丸いNids Voyage(ニ・ヴォワヤージュ)の2種。店内、その隣に並んでいるのはパートフィロの軽いパイ風生地のミルフィーユならぬ1001 Feuilles(ミルエユヌ・フィーユ)だ。いずれも、小さなサイズにおいしさが凝縮されている。味もいろいろなので、いったいどれをいくつ試せばいいことか、と迷う!

2019年11月には「Klija」と呼ばれるレヴァント地方の古いお菓子にミリアムがインスパイアされて作り上げたスパイスケーキが新たに登場した。これは黒クミンの種、シナモン、チェリーの種などレヴァントでおなじみの7種のスパイスが含蜜糖、アーモンドペーストにミックスされたソフトなケーキ。パリのどこを探しても見つからない貴重な味わいだ。

ミリアムはガレットにもパートフィロを用いている。2020年のエピファニーに向けて、ゴマ、アーモンドの既存の2フレーバーに加え、イラン産のピスタチオの新味がプラスされて販売がスタートした。メゾン・アレフでおなじみのダマスクローズ・ウォーターやオレンジ・フラワー・ウォーターとともに味わってみるのもいいだろう。

さてメゾン・アレフというとスイーツのイメージが強いけれど、ベントー・ボックスもおすすめである。内容は日替わりでフムス、ナスのキャビア、野菜のピクルスといった前菜が2種、薄い煎餅パン、メインそしてデザートの1001フィーユという組み合わせ。メインはハーブオムレツのようなベジタリアンと、ミートボールだったりチキンだったりの肉料理のどちらかが選べる(各12.5ユーロ)。健康によいだけでなく味もよいベントー・ボックスは、ホテルでのひとりランチやディナーにぴったり。

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ブティックでは1個から購入できる。Nids Voyageと1001 Feuillesのセット詰めは14ユーロ(6個)、24ユーロ(12個)、34ユーロ(18個)。

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スパイスケーキは20ユーロ。2週間保存可能だ。

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スカイブルーのパッケージも美しいメゾン・アレフ。

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ガレットは1月31日まで販売している。4〜6名用26ユーロ、7〜8名用36ユーロ、1名用6ユーロ。

INFORMATION

Maison Alephメゾン・アレフ<4区>

20, rue de la Verrerie 75004

09・83・03・42・02

HÔTEL DE VILLE

11時〜13時、13時30分~20時(月~金) 10時~20時(土、日) 無休

www.maisonaleph.com

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CREDIT

réalisation:MARIKO OMURA

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