横浜・山下町を散策するうえで外せないのが中華街。500軒もの飲食店がひしめくなか、夏に訪れるべきは、本場そのままの重厚な辛さを追求する四川料理専門店だ。
18種類のスパイスと調味料を絶妙な比率で配合した麻婆豆腐がいちばんの人気メニュー。唐辛子の辛さと花山椒の痺れの後に、コクのある余韻を味わえる。「本場の四川麻婆豆腐」¥1,836
四川料理の専門店はあまたあれど、ここ「京華樓」のそれはひと味違う。
辛みのなかにも、ふくよかな旨味と痛快な香りが重なり、口に含ませるごとに食欲が増す。聞けば、調味料に相当のこだわりがあり、従来よりも多くの調味料を使用。素材に関してもできるだけ四川のものに近づけるべく改良を重ねたという。
たとえば麻婆豆腐は、日本では入手が難しい良質な花山椒を惜しげもなく使い、豆腐は中国の豆腐のように弾力のあるもっちりした食感のものを、わざわざ特注するといった力の入れよう。シェフの飽くなき努力によって、単に辛いだけでなく、味に深みがある本格的な四川料理をここ横浜で堪能できるのだ。
夏の時期なら、紹興酒のロックや赤ワインを辛い料理に合わせるのもいい。仲間とともに、汗をかきかき四川料理を囲んで、暑い夏を乗り切ろう。
夏のおすすめ「よだれ鶏の冷麺」(¥1,296)は9月末までの期間限定メニュー。細麺に人気の前菜「蒸し鶏の特製ソースかけ」を、たっぷり合わせた中辛のひと皿。
1Fから3Fまである客席は、テーブル席と円卓に加えて個室も用意。ひとりからパーティまで幅広く対応。店内では辣油など、自家製の調味料も購入できる。
創業は2004年。重厚な店構えの本館のほかに、中華街大通り店、横浜鶴屋町店の支店がある。
INFORMATION
Kyokarou Honkan京華樓 本館
横浜市中区山下町138
045・211・2866
元町・中華街駅(みなとみらい線)
11時30分~21時30分L.O.(月~金) 11時~21時30分L.O.(土、日、祝) 無休
AMEX、DINERS、JCB、MASTER、VISA
photos: HIROYUKI ONO, réalisation: ERI ARIMOTO
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