阿部好世のアリゾナ紀行。 #01

デザイナー阿部好世、アリゾナでの石の見本市へ。

プティローブノアーの阿部好世が、アメリカ・アリゾナ州へ。石の見本市、ミネラル・ジェムショーや独自の文化が残る街並み、鉱山跡など、インスピレーションに満ちた旅を3回にわたってレポートします。

特集

March 20, 2018

プティローブノアーの阿部好世による、初めてのアリゾナへの旅。第1回目は、今回の旅の目的であるミネラル・ジェムショーと、そこで出合った美しい石たちについて。

1. Tucson Gem Shows
宝石、鉱物、化石……世界中から石が集まる見本市。

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旅先のニューヨークから飛行機で約11時間。アメリカ南西部のアリゾナ州ツーソン(Tucson)に向かいました。空の上から見える景色は一面の砂漠。この地域で年に2回、世界中からさまざまな「石」が集まるというミネラル・ジェムショーがあると聞き、今回は念願のアリゾナ旅です。

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ミネラル・ジェムショーの事前情報は少なく、現地での情報収集がキーとなりました。

ツーソン市街地を車で少しだけ離れると、目に付くのは空地に設営された巨大な白テントの数々。そして掲げられる「Gem Shows」の文字。市の中心にあるコンベンションセンター以外にも、そういった郊外の空き地に設営された巨大テントが会場となったり、競技場が会場となったり。

ユニークだったのはハイウェイ沿いにあるたくさんのホテルもまた、そのままショーの会場に変わり、鉱物・化石から宝石まで、あらゆる石の売手がそれぞれのブースを構えているのでした。

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1955年にTucson Gem & Mineral Society が地元の小学校で初めて「石」を集めたイベントを開催したことが、この大々的なミネラル・ジェムショーの起源とのこと。いまでは南米・北米・アフリカ・中近東・アジアからさまざまなディーラーが集まり、期間中は150ほどの会場に何千人もの集客があるビジネスの場となっているようです。

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きれいに形成されたプレシャスストーンももちろん素敵だけど、私が魅了されたものは原石の石たち。ひとつひとつ違う形と美しい光は自然から生まれたままの状態で、それこそほかにはないひとつだけの尊さに思えて、ブースから離れることができなくなってしまうほど。

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なかでもいちばんの収穫は、小箱にきれいに入れられたトルマリン原石のコレクション。3センチメートル四方の小箱ひとつにつきひとつ、ちゃんと石が固定されて入っていて、「Tourmaline Brazil Old Collection 」のラベル付き。そもそも鉱物は昔にできたものだし……Old Collection? どういうことだろう?と気になって売主さんに伺ってみると、その方のおじいさんが残したコレクションとのことでした。さらにおじいさんはトルマリンをひとつひとつ丁寧に小箱に詰めることが趣味だったようで、その数は大量!

家族の誰もその趣味のことを知らず、トルマリンコレクションは1960年から地下に眠ったまま……最近発見されたというものでした。ひとつずつ表情がまったく違う、ユニークで美しいトルマリンの数々と、それをひとつずつきれいにボックスに収めていたおじいさんの想いをも日本に持ち帰ってきたのでした。

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Yoshiyo Abe
petite robe noire / YOSHIYO デザイナー。2009年「古いものと新しいものをつなぐ」という考えのもと、日本の職人とともに、昔ながらの技法でつくられたコスチュームジュエリーのコレクションをスタート。あわせてベーシックラインのブラックドレスや鞄など、国産で質のよいものづくりをブランドの基盤とする。2011年、ジュエリーラインのYOSHIYOがドーバーストリートマーケットで始まり、2015年秋冬よりYOSHIYOのウエアコレクションがスタート。旅とアートを愛し、国内外コンテンポラリーアーティストとの親交から、両ブランドで現代作家とのコラボレーションを多数展開している。

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*第2回は3月27日(火)にアップ予定。お楽しみに!

photos : SEAN HAZEN, texte : YOSHIYO ABE

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