板谷由夏|私に贅沢を与えてくれる美容について。
Beauty 2023.12.01
贅沢を知るボーテスターたちは、どのように化粧品を選び、どうケアをしている? 時にはプロに委ね、憧れの化粧品に夢を見て。美容におけるそれぞれの贅沢を聞いた。
女優
満たされる感覚を超えた先にある「何か」
私にとって贅沢は、感覚的にどこか「感謝」と似ているんです。自然や風景を目の当たりにして感動したり、新たにチャレンジをしてよかったと感じたり。生きている実感が沸いて、これは普通じゃない、特別なんだと思う時、ああ、ありがたい、なんて贅沢なのだろうと思う。20代の頃、単純に「幸せ」と表現していたことが、感謝や贅沢という思いへと深まったのは、年齢を重ねたからなのだと思います。
美容に関しても、年齢とともに変化してきました。肌との対話=美容と考えていたけれど、プロに任せたり、お金や時間をかけたり、と、肌が贅沢を欲してきたのを感じています。スキンケアに関しては、シートパックとクリームが習慣になりました。朝起きたら、冷蔵庫で冷やしておいたシートパックをぴたっと貼って、そのまま子どもたちのお弁当づくり。夜眠る前には、ほんの少し時間をかけてクリームでケアをし、官能的なテクスチャーとほのかな香りを楽しんでいます。あっ、そうそう、迷いに迷っていた「デンキバリブラシ」をついに購入! 移動中の車の中で、もっぱら顔のコリをほぐしています。
歴史や哲学などしっかりとした土台の上につくられているストーリーがある化粧品を選びたい。加えて、使う人が紡ぐストーリーにも憧れます。幼い頃、叔母が使っていたゲランのメテオリット。若い頃、大好きなヘアメイクの方が使っていたシスレーのエコロジカル コムパウンド。その化粧品を選んだその人がワンセットで記憶される、みたいな。いつか「私」を思い浮かべてもらえるような化粧品と出合えたら、このうえなく贅沢だと思っています。
自分も家族も元気で、いまの私は十分に満たされている。そのうえで、仕事でも遊びでも、「もっといけるんじゃない?」と好奇心や向上心みたいなものが芽生えることがあるんです。そんな時、私って贅沢だなあ、としみじみ。贅沢とは、満たされる感覚を超えた先にあるものなのかもしれません。
ドラマや映画、舞台、CMなどで幅広く活躍。2015年よりファッションブランドSINMEもプロデュース。Netflixのドラマ「離婚しようよ」、24年大河ドラマ「光る君へ」に出演。10/5スタートの読売テレビ・日本テレビ系プラチナイト木曜ドラマ「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」で主役を演じている。
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*「フィガロジャポン」2023年11月号より抜粋
photography: Tisch(MARE Inc.) styling: Mihoko Sakai hair: Kotaro makeup: Akiko Sakamoto(SIGNO) text: Chitose Matsumoto