世界が注目、ニュートリコスメティクス×腸活でピカピカの肌に!
Beauty 2024.04.19
桐村里紗
前回は、腸内環境が悪いと肌のターンオーバーが乱れて、くすみやシミの原因になることをお伝えしました。
今日は、肌のためにできる腸活と、内側から肌に影響を与える「ニュートリコスメティクス」についてお話ししたいと思います。
腸内環境を改善する"腸活"には、日々の食事が重要です。
そして食事に含まれる栄養は、肌を整える栄養にもなり、これを「ニュートリコスメティクス(美容化粧品)」と言います。ニュートリッション(栄養)とコスメティクス(化粧品)を組み合わせた造語で、肌や髪、爪の健康を保つために、食品として口から取り入れる栄養素や製品を指します。
世界的にこのニュートリコスメティクス市場規模が拡大しています。
最近のトレンドとして、たくさんのステップがあるプログラム化粧品を選ぶ代わりに、化粧品をシンプル化して、代わりに内側からの美しさをサポートするニュートリコスメティクスを取り入れる人が増えています。
腸活も、腸内環境を食品によって整えることで、間接的に栄養素の吸収をサポートするので、ニュートリコスメティクスに深く関わってきます。
ただし、せっかく栄養素を取り入れても、腸内環境が悪いと腐敗菌(悪玉菌)が栄養を奪ってしまい、吸収率が悪くなってしまいます。
腸活とニュートリコスメティクスはセットだと考えてください。
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ニュートリコスメティクスにはどんな種類がある?
化粧品メーカーも、皮膚につけるスキンケアと合わせて、ニュートリコスメティクス製品のラインナップを増やし始めています。
ニュートリコスメティクスには、
・皮膚のハリを保つ「コラーゲン」
・皮膚の保水力を保つ「セラミド」
・皮膚細胞の炎症を抑える「オメガ3系脂肪酸」
・皮膚の新陳代謝や抗酸化、メラニン色素の代謝に不可欠な「ビタミン」「ミネラル」
・日焼け止めとして作用する「ニュートロックスサン(シトラス果汁、ローズマリー葉エキス)」や「フェーンブロック(シダ属抽出物)」、その他のファイトケミカル類
・女性ホルモンの低下を補い、シワの改善に役立つ「エクオール」
・皮膚細胞の老化を抑制する「NMN」
などがあります。
ニュートリコスメティクスを取り入れるなら、同時に食生活から腸活を意識してください。
特にミネラル類をサプリメントで補っても、腸内環境が悪いとうまく吸収されませんから、摂っても無駄になってしまいます。
腸内環境が良ければ、腸内のビフィズス菌がビタミンB群を作り出してくれたりします。
まずは、腸内環境を整えて、そのうえで栄養を補給することです。
腸活の基本は、シンバイオティクス。
ビフィズス菌や乳酸菌などを含むプロバイオティクス製品や発酵食品。
腸内の善玉菌のエサになる、プレバイオティクスに当たるのは、食物繊維やオリゴ糖。
野菜や海藻、キノコ、ナッツ類、豆類、雑穀、芋などをバランスよく食べることです。
内側から輝く肌を保つためには、腸を整えた上で、栄養補給。
ぜひ腸活とニュートリコスメティクスを取り入れてみてくださいね。
桐村里紗
医師 / tenrai株式会社 CEO
臨床現場において、最新の分子栄養療法や腸内フローラなどを基にした予防医療、生活習慣病から終末期医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。食や農業、環境問題への洞察を基にした人と地球全体の健康を実現する「プラネタリーヘルス」や女性特有の悩みを解決する「フェムケア」など、ヘルスケアを通した社会課題解決を目指し、さまざまなメディアで発信、プロダクト監修などを行なっている。また、東京大学工学系研究科道徳感情数理工学・光吉俊特任准教授による社会課題を解決する数式「四則和算」の社会実装により人と社会のOSをアップデートすることを掲げたUZWAを運営。現在は、東京と鳥取県米子市の2拠点生活を送り、土と向き合う生活を送っている。フジテレビ「ホンマでっか!?TV」には腸内環境評論家として出演するなどメディアでも活躍し、新著『腸と森の「土」を育てる 微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)が話題。
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