ミシェル・オバマが見せたXXLロングの編み込みの意味とは?
Beauty 2024.08.27
シカゴで開催された民主党全国大会に、米国元大統領夫人ミシェル・オバマは長い編み込みのポニーテールで登場した。このようなビッグイベントではヘアスタイルにさえ、なんらかの意味が込められている。
ホワイトハウスを去ったミシェル・オバマはさまざまな社会的制約から解放された。ヘアスタイルもしかりだ。さる8月20日、シカゴのユナイテッド・センターで開催された民主党全国大会2日目、元ファーストレディが登場した時のヘアスタイルがそのことを物語っている。腰に達する超ロングポニーテールのブレイドヘアで登壇したのだ。2009年から2017年にかけて米国のファーストレディを務めた時の髪型とはまったく違う。
エレガントでパワフル
主張の強いヘアスタイルの選択は、熟考の末の選択であることをヘアスタイリスト、ヌジェリ・ラドウェイが明かした。ヌジェリはミシェル・オバマの髪を10年間担当している。「オバマ夫人は数年前から三つ編みをしていますが、重要な政治演説の際に三つ編みをしたのは今回が初めてです」と、ヌジェリは8月21日発売の米「ヴォーグ」誌に語っている。「あのヘアスタイルは、洗練されたパワフルな印象を打ち出すためでした。力強くも優しさがこもったスピーチ内容に呼応するように」
ヘアスタイリストは、このヘアスタイルに対する自らの思いも語った。「どこか解放された感じがしました。それは選挙の日が近づくにつれ、多くの人々が感じていることでもあります。昨晩目にしたのは、オバマ夫人の三つ編みのように、人々が団結することへの大いなる希望です」
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ヘアスタイルへの配慮。
今回のようなヘアスタイルは特筆に値するほど珍しい。2022年11月の「ワシントン・ポスト」紙の記事にあるように、ミシェル・オバマ自身、夫がアメリカ大統領を2期務めた間、自らのヘアスタイルの重要性を意識していた。著書『心に、光を。不確実な時代を生き抜く』(日本版はKADOKAWA刊)のプロモーションのためにワシントンで会見を開いた際、公務ではブレードヘアではなくストレートヘアにしていた理由として、当時の国民にはまだ、心の「準備ができていなかった」と語った。
サーシャとマリアの母親であるミシェル・オバマは当時、米国民は大統領執務室に黒人大統領が、ホワイトハウスに黒人家族がいることに「慣れつつある」段階だと感じていた。そのため、手間ひまかかるストレートヘアよりもブレードヘアのままでいる方が楽だったにもかかわらず、自分の髪型にマスコミが注目するのを恐れた。夫の選挙運動の目標達成を優先させたのだ。こうしてオバマ大統領の任期が終わって初めて、堂々とブレードヘアができるようになった。
このようなジレンマは黒人女性が「一般的に職場の雰囲気や流儀に適応」するために日常的に下さなければならない決断を「極端にした」例だと、元弁護士のミシェル・オバマは言う。そして黒人女性にとって「ブレードヘア、ドレッドヘア、アフロヘアにする方が比較的簡単だし健全かつ安心」ながら、「白人の美の基準や職場の規範から」、「より清潔で仕事人らしい」外見をするために「髪をストレートにする化学処理をしなければならないというプレッシャーを感じている」と語った。
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text : Victoria Hidoussi (madame.lefigaro.fr)