柑橘類やカレーは歯にダメージを与える?

Beauty 2018.07.09

山口華恵

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美しい歯のためには、柑橘類の果物、飴、炭酸飲料水などの甘酸っぱいものの食べ過ぎには注意。photo : iStock

朝食のフルーツ、夕食時の一杯の赤ワイン、食後のミント味のタブレットなど、これらのちょっとした習慣に共通して言えるのは、いずれも歯のエナメル質に悪いということ。歯科医師のマリー・クリトンはそう指摘する。

夕食時にボルドーワインを好んで飲むワイン愛好家たちにはよいニュースかもしれない。今年2月に発表されたスペインの研究者たちによる発表(*)によれば、赤ワインは虫歯を防ぎ、歯茎の炎症を抑える効果があるという。パリに拠点を構える革新的な歯科医クリトン氏は、その研究結果についてこう推奨する。「この結果は明るいニュースではありますが、歯を守るため、2杯目に手を伸ばすのは控えたいものです。今後の新たな研究結果を待ったほうがよいでしょう」。特にアルコールは虫歯のためによくない食品および飲料のリストに載っていることを同氏は指摘する。

*:Le vin rouge, bon pour la santé de la bouche(2018年2月26日、カナダ放送協会)

ステイン(着色汚れ)を作る食品

酸やカラフルな食品(たとえばベリー類、ビーツ、バルサミコ酢、醤油、ケチャップなど)は笑顔の大敵だ。「これらの食品は歯の脱灰(歯の表面からミネラルが溶けだす状態)を促進し、歯の表面に穴を作り、色が付きやすくします」とクリトン氏は言う。タンニンが多く含まれる飲み物(お茶、コーヒー、赤ワイン)はいずれも着色汚れが付きやすい。カレーも毎日食べると同じようなことが起こりやすくなる。「白い食品だけを摂取するということは不可能ですので、さまざまな食品を摂取することがよいでしょう」と同氏は述べる。

エナメル質を損なう食品

自分の歯を守りたければ、柑橘類、飴、炭酸飲料水などの甘酸っぱいものの食べすぎは控えよう。「ネット上のホワイトニングに関する情報について述べる以前に、まず最も気をつけたいのはコーラです。この種の炭酸飲料に関する映像を見れば、口の中で実際に起こる影響についてよく知ることができます」とクリトン氏は述べる。

「また、レモンジュースと粗塩を口に入れ、その後に歯を強めに磨くことは、歯のエナメル質を非常に傷付けます。そして残念ながら、一度傷ついたエナメル質は元に戻りません。この歯磨き方法が若者の間で流行っており、愛好者も増加傾向にありますが、決して歯によくありません」と同氏は続ける。

歯を守る食品

これらの悪影響を避けるためには、スナック菓子の誘惑に負けず、また隠れた糖分に注意をする必要がある。クリトン氏はこう述べる。「毎時間ミントのタブレットを舐めることは、1回にキロ単位の飴を舐めることよりも悪いのです」。いちばん勧めたいのは、食事の最後に炭酸水でも普通の水でもよいので水1杯を飲むこと。そして(習慣的に飲んでいるならば)炭酸飲料1缶をやめれば歯の酸蝕を防ぐことができる。

食事のしめにリンゴを選べば、すすぎ効果が得られる。「よく噛んで唾液をしっかり出すことで、歯肉の間の小さな食べカスを取り除くことができます」と同氏は述べる。シュガーレスのチューイングガムもよい選択だ。もちろん、毎食後の歯磨きをしたうえで行ってほしい。また、アルコールは健康に害を及ぼすため、節度を持って飲もう。

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texte : Alice Tixier(madame.lefigaro.fr), traduction : Hanae Yamaguchi

山口華恵

翻訳、ライター

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