休暇後の身体のデトックスには、ルイボスティーを。

Beauty 2020.01.27

南アフリカ原産のルイボスティーは、休暇中に溜まった毒素の排出を促す理想的なお茶だ。ふたりの専門家が、ルイボスティーのメリットについて語ってくれた。

200122-le-rooibos-linfusion-detox-post-fetes.jpg赤いルイボスティーには、レモンヴァーベナの香りがよく合う。photo : Getty Images

休暇中の胃もたれを解消する方法のひとつは、温かい飲み物を飲むことだ。しかしながら、年末年始にホットモヒートを飲みすぎて、ミントはもうしばらく見たくもない、と思っている人もいるかもしれない。

そんな方に、耳寄りの情報がある。ルイボスティーなら消化器に負担をかけずに味覚を回復できる。ルイボスティーは南アフリカ原産の植物から作られるお茶で、ホリデーシーズンにダメージを受けた身体をリセットしてくれるのだ。

抗酸化作用

ときに「赤茶」と呼ばれるルイボスティーだが、ツバキ科に属しているわけではない(一般的にお茶と呼ばれる緑茶や紅茶などは、ツバキ科の葉から作られる)。ルイボス(Aspalathus linearis)はマメ亜科のアスパラトゥス属の一種で南アフリカに自生し、赤く茂る枝とそのトゲが特徴だ。緑茶や白茶同様、抗酸化物質を特に豊富に含んでいる。栄養士のフローレンス・フーコー氏は次のように指摘する。「ルイボスティーは細胞の老化と心血管疾患の発症を抑えるフラボノイド型ポリフェノールを含んでいます」

ルイボス自体は1種類だが、2通りの異なる方法で楽しむことができる。グリーンルイボスティーは葉を挽いてから、太陽の下で乾燥させてから飲む。「グリーンルイボスティーはより豊富に抗酸化成分を含んでいますが、口に含んだ時の草の風味や香りは強力です」と、パリのお茶専門店「Cape and Cape」の創始者であるジェルヴァンヌ・レドリン氏は述べる。

いっぽう赤いルイボスティーは乾燥させる前に発酵する工程があるため、グリーンルイボスティーに比べて抗酸化成分の含有量は劣る。一般的なお茶は少量でも鉄分の吸収を阻害してしまうが、ルイボスティーにはその心配がない。「たくさんの鉄分を必要とする妊婦さんにとっては、理想的な飲み物です」とフーコー氏は言う。摂取できる微量元素は鉄だけではない。免疫系を強化するのに必要なマグネシウム(1.57 mg / 200 ml)、ナトリウム(6.16 mg / 200 ml)、カリウム(7.12 mg / 200 ml)も含む。

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胃けいれんによく効く

この年末年始も、多くの人々がフォアグラやラクレット、ブッシュドノエルなど脂肪分や砂糖、塩を多く含む高カロリーの食事を摂取したことだろう。私たちはしばしば休暇の後、身体が重くだるい感じがしたり、頭痛や吐き気を覚えがちだ。「南アフリカでは、母親は消化不良やコリック(黄昏泣き)を解消するため、ルイボスティーを幼児に与える伝統があります」とレドリン氏は語る。

現在のところ、ルイボスティーの利点を確認するためにヒトを対象とした研究はほとんどないが、動物で行われた研究では注目すべき結果が出ている。2006年、パキスタンで行われたウサギを使った実験では、胃けいれんに対するルイボスティーの有効性が実証された。

また、赤いルイボスティーは高カロリーの食事を摂取した後、肝臓をいたわる効果がある。スロベニアで行われた研究は、ルイボスティーによるラット肝細胞の再生作用を強調し、2008年に専門誌「Journal general physiology and biophysics」に掲載された。研究者たちは、肝疾患の予防と治療に推奨されると結論付けている。

眠りの味方

とにかく眠れないという経験がある人は少なくないだろう。そして眠ろうとすればするほど眠れなくなり、睡眠負債が蓄積される。そんな時、ルイボスティーを飲めば、眠りの質がよくなる。ルイボスティーの場合、お茶とは異なり、カフェインを含まない。さらに、「ビテキシン、イソビテキシン、ルチンなどフラボノイドを豊富に含み、血圧降下作用があります」と栄養士のフーコー氏は述べる。血圧が低下し、身体が緩み、それによって睡眠が改善されるのだ。

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水の代わりとして飲める

言うまでもなく、水分補給は私たちの臓器に不可欠であり、1日あたり1.5リットルの水が必要だ。利尿作用のあるアルコールは、集中力の低下や深刻な頭痛を誘発するため、お酒を飲んだ翌日はさらにルイボスティーがおすすめだ。「外気が冷たい時は、冷たい飲み物よりも温かいルイボスティーがおすすめです。身体を温めてくれるし、寒いと摂取するのを忘れがちな水の代わりになります」とフーコー氏は強調する。

ルイボスティーはどのように飲んだらいい?

タンニンがないため、ルイボスティーの口当たりは苦みがない。そのため、お湯に入れたサシェを長時間放置してしまっても、味に変わりがない。レドリン氏が創設したパリのお茶専門店「Cape and Cape」では、ルイボスティーを90度で淹れ、サシェを最低5分間はカップの中に入れておくことをすすめている。こうすることでしっかり抗酸化作用成分を摂取できるのだ。ルイボスティーはそのまま飲めるが、アーモンドミルクとスパイスを加えてもおいしい。

グリーンルイボスティーはサラダとよく合う。また、赤いルイボスティーは、マルバプリン(南アフリカで食べられる甘いプリン)や伝統的なアフリカ風アプリコットとキャラメルケーキ、そしてチョコレートケーキなどと合う。

ルイボスティーは光の当たらない乾燥した場所に保管しよう。

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texte : Tiphaine Honnet (madame.lefigaro.fr), traduction : Hanae Yamaguchi

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