レモンの7つの効果、嘘それとも本当?

Beauty 2019.05.16

レモンにはダイエット効果がある? 歯を白くしてくれる? 髪の色を明るくしてくれる? その道の専門家たちが嘘か本当かを明らかにしてくれた。

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広く知られているレモンの健康効果についての真実を紹介しよう。Photo: iStock

1. レモンは身体の働きをよくする

本当。風邪をひいて1日に10回はハンカチを使う? そんな時は、レモンの精油を用いて素早く自然に風邪の症状を楽にしよう。

薬剤師のトーマス・ハサブ氏は「レモンは20種類の病原菌と戦う効果があります。レモンの抗酸化作用とビタミンCのおかげで、免疫システムの働きを向上させてくれるのです。それはまるで優れた防腐剤、抗生物質、抗ウイルス剤のようなものだといえるでしょう」と語る。ハチによって採集されるレジン(樹脂)などを含むプロポリスと一緒に摂取すれば、レモンの健康効果はさらに高まる。

「プロポリスのタブレットにレモンの精油を数的垂らして飲みましょう。喉が痛い時は、直接喉の患部にスプレーすると効果的です」と同氏は続ける。

2. レモンは肌のシミを和らげる

本当。たとえば爪への美白効果はないかも知れないが、肌の褐色の小さなシミには効果があることが証明されている。「レモンに含まれる酸にはピーリング効果があり、部分的に色素沈着を抑制してくれます。消してくれるわけではありませんが、レモンはシミを明るくして目立たなくしてくれるのです」

よく熟れたオーガニックレモンをスライスして、毎日シミの気になる部分を優しく撫でてみよう。3〜4週間後には結果が目に見えてくるだろう。しかし、敏感肌や乾燥肌の場合には刺激に注意が必要だ。「もし肌に刺激を感じた場合には毎日ではなく、1日おきに使用してみましょう」と皮膚科医のニナ・ルース氏は言う。

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3. レモンは髪を明るくする

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私たちが想像するほどレモンは髪を明るくしてはくれない。むしろレモンに含まれるクエン酸は作用が強すぎて、髪を変色させ、乾燥させてしまう。Photo: Getty Images

本当だが注意は必要。レモンは髪の色を丸ごと変えるほどの効果はないが、レモンに含まれるクエン酸は髪を変色させる。それに加えて「髪にダメージを与えて乾燥させます」とフランスのヘアサロン、レオノール・グレユの技術者であるギル氏は警告する。

一方、知っておくとよいこととしては、レモンには酢のような効果がある。「レモンは水に含まれる石灰を中和するので、髪にボリュームとツヤを与えてくれます」と同氏は続ける。シャワーで髪をゆすぐ際に、レモン汁を数的混ぜてみよう。事前にすすぎ用の水を用意しておくことも可能だ。その場合はミネラルウォーターにレモン汁100mlを混ぜて使用しよう。

フランスで伝統的に行われているオリーブオイルとレモンのヘアパックはどうだろうか?「レモンは作用が強すぎるし、オリーブオイルは脂溶性のためすすぎにくいという欠点があります。私はおすすめしませんね」とギル氏は明言する。

4. レモンは歯を白くしてくれる

これは嘘。レモン汁を絞った水の入ったコップに歯ブラシを浸しておき、その歯ブラシで歯を磨いても、CMのような白い歯の笑顔が手に入ることはない。レモンには重曹のような歯のホワイトニング効果はない。

マルセイユ在住の歯科医ブリジット・スコット・ディ・マスゴサン氏は「歯科クリニックで使用される過酸化水素水には歯へのホワイトニング効果があります」と述べる。誤った美容法はむしろ副作用をもたらすことがある。「レモンに含まれる酸が歯を覆い保護する役割をもつエナメル質を傷つけ、色が付きやすくなります。歯茎が収縮し、神経がむき出しになり、冷たいものや熱いものを食べたり飲んだりした時に知覚過敏が起こりやすくなるのです」と同氏は続ける。

明るく白い歯の笑顔を手に入れるための魔法は存在しない。エナメル質を傷つけないように、1日3回柔らかい歯ブラシで歯を磨き、タバコやコーヒー、お茶は控えめにし、年2回は歯科医に行くようにしよう。

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5. レモンは消化を助ける

本当。前の晩にサヴォア地方の名物フォンデュのような重い食事を取ってしまった場合、必ず早めに起きよう。フランス栄養士協会(AFDN)の会員である栄養士、フローレンス・フーコー氏は、次のように説明する。「脂質の食事が多いほど、それらを消化するためにより多くの胆汁が必要です。レモンに含まれるクエン酸は肝臓の胆汁の分泌を促進します。また、レモンに含まれる食物繊維は腸内の輸送を促す効果があります」

毎朝、レモン汁を白湯や常温の水に混ぜて飲もう。できればオーガニックのレモンを選び、砂糖を加えずに自分で絞るようにしよう。 もっと積極的に摂取したい人は、レモンの繊維を丸ごと摂取できるようレモンを食べてもよい。ただし、レモンは刺激が強いので、胃が弱い人は控えめに摂取しよう。 なお、ボトル詰めされたレモン汁は購入を控えよう。殺菌のために高温で加熱されているため、せっかくのレモンの効果があまり得られない。

6. レモンで痩せられる

嘘。この真実を聞いたら、グウィネス・パルトローもスリムな体型の秘訣として毎朝摂取しているレモンジュースを私たちに紹介することをやめるかもしれない。

「体重を落とす食べ物というものは存在しません」と栄養士のカサブ氏は言う。フーコー氏もまたこう付け加える。「レモンに含まれるクエン酸は脂質の消化を助けますが、脂質が溜め込まれるのを防ぐ効果はありません。現時点ではレモンにダイエット効果があることを証明した研究結果はありません」

7. レモンには解毒効果がある

本当。これは今晩のお酒の席で、モヒートを飲むようすすめているわけではない。「レモンは肝臓での胆汁の産生を刺激するため、身体をクレンズしてくれます。 体内の毒素や摂取する食品に含まれる毒素がより早く除去されるのです」とフーコー氏は言う。1日の終わりには、グラス1杯の白湯または常温の水にオーガニックレモンの果汁を混ぜて飲もう。

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texte : Ophélie Ostermann (madame.lefigaro.fr), traduction : Hanae Yamaguchi

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