「オージャス」という言葉を聞いたことがありますか?
“生命エネルギー”という意味の、アーユルヴェーダの言葉です。
先日、そのオージャスを高める食の体験「オージャス テーブル」に参加した編集TIです。
オージャス テーブルが提案するのは、日々の食事を呼吸から整え、五感を満たすマインドフルネスな時間とすること。呼吸にフォーカスするのは、そうすることで消化がよくなるからだといいます。主宰の鈴木恵美子さんのガイドのもと、自立神経を整え副交感神経を優位にする片鼻呼吸にトライ。ヨガのクラスではよく行うけれど、こんなふうに食事前の呼吸について意識したことがありませんでした! ゆっくり何呼吸かするだけで、身体が食に向き合い始めるのを感じます。
そしていよいよ食事のスタート。オージャス テーブルでは事前にアーユルヴェーダの理論をベースにしたアンケートを実施し、その回答から体質(ドーシャ)に合った季節のお料理が供されます。私は溜め込みやすい「カファ」の性質が最も強く出ていたそうで、排出力を高める苦みや渋みのある食材、消化力を上げるスパイスを生かしたメニュー構成。
根菜や繊維質の多い食材がゴロゴロ入った「ごぼうと大麦のほろ苦スープ」は、その名のとおり少し苦味を感じるシンプルな味付け。食材そのものの力強い滋味も感じられる一品。
「焼きカブのグリーンソース トリカトゥ添え」。カブの葉や春菊を使ったソースの苦味が、ほっくりとグリルされたカブにアクセントを加えます。トリカトゥは、黒コショウ、ヒハツ、ショウガパウダーを合わせたスパイスで、消化を助けてくれます。
お粥のような見た目の「皮つき緑豆のキチャリ」。キチャリとはインドで赤ちゃんからお年寄りまで親しまれるヘルシーフードです。ターメリックやクミンなどの風味が利いてますが、やさしい味。緑豆は皮つきで使うことで、排出効果がアップするそう。
味はもちろん、お皿の中の色彩や、うつわ使いも楽しみながらのひと時。どのメニューにも共通して使われているのが、オージャス テーブルが手がける「満月のギー」です。アーユルヴェーダには欠かせないバターオイル、ギーですが、満月のギーは、岡山県真庭市で自然放牧されたジャージー種の牛から得られる生乳を発酵させ、丁寧に精製してつくられたもの。香ばしく、コクのある味わいが特徴です。
ギーは消化を助け、食材の薬効を引き上げるのに役立ちます。満月のギー 100g ¥4,320、30g ¥1,620
忙しくなると食がおろそかになりがちで、デスクでPC作業しながらごはん……ということも多い私にとって、オージャス テーブルでの体験は、普段いかに食と向き合えていないかを自覚するきっかけになりました。反省しながらも学ぶことが多く、食事の前に呼吸をすることの大切さ、彩りと味を認識しながらいただくことの楽しさを再認識! それによって食が何倍にも豊かになるのだ、と気付けた時間でした。
メニューに登場したキチャリを手軽に作れるキットの販売も近日スタートするそう。オージャスを高める食事、自宅でも挑戦してみようと思います。