パリ街歩き、おいしい寄り道。

レザンファン・デュ・マルシェと、ピカソ美術館。

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-2020年8月のパリの過ごし方その2-

前回のオルセー美術館訪問ですっかり味をしめ、この夏はできるかぎり美術館へ足を運びたい!と、次はどこへ行こうかと考えた。
完全予約制で、入館する人数の制限がされている環境だと、展示作品を鑑賞しやすいのはもちろんのこと、空間自体もより楽しめるってことだ。
そう思い、まず頭に浮かんだのは、ピカソ美術館。
ルーヴルも行きたいけれど、先に、ピカソ美術館へ行こう。
旅行者気分で巡るとしたら、近くでごはんを食べに行きたいのは、半屋外の常設市場内に飲食店があるMarché des Enfants Rouges(マルシェ・デザンファン・ルージュ)か、そば粉のガレットかなぁと思う。
今週に入ってパリはすっかり涼しくなり、午前中は半袖だと肌寒いくらいだが、午後はまだ夏の名残を感じる天気だ。
せっかくだから、外の空気を楽しめるマルシェ・デザンファン・ルージュに行くことにした。
マルシェのいちばん奥に店を構えるLes Enfants du Marché(レザンファン・デュ・マルシェ)で軽くランチをとることにする。
美術館を16時に予約して、ランチタイムがひと段落した14時過ぎにマルシェに着くと、人はまばらで、のどかな雰囲気が漂っていた。
タコのグリルや、コック(ザル貝)のワイン蒸しにも惹かれつつ、季節を感じる、ズッキーニの花の天ぷらと、ブルターニュ産サーディンの鉄板焼きを注文。
サーディンの、オレンジのソースが色あざやかで、上に散らしてあるオリーブがとてもおいしかったなぁ。
白ワインをちびちび楽しんで、一気に夏休み気分になった。


マルシェからピカソ美術館へは歩いて5分弱。
いまは、「ピカソと、バンド・デシネ(フランスの漫画)」「詩人・ピカソ」のふたつの企画展を開催中だ。
いつもなら、地下から見るのも、地上階の展示室から回り始めるのも自由だが、地下から回る経路のみに限られていた。
ピカソ自身、あるいはピカソの作品が登場するバンド・デシネが、けっこうたくさんあり、おもしろかった。
でもそれよりも、2階(フランスの1階)で展開されていた文学とピカソの展示のほうが、私は好きだった。
ピカソの筆跡を追い続けていたら、あっという間に閉館時間だった。
それにしても、本当に、人が少ない。
閉館に近い時間帯を選んだのもよかったのかもしれない。

次は、どこに行こうかなあ。

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川村明子

文筆家
1998年3月渡仏。ル・コルドン・ブルー・パリにて料理・製菓コースを修了。
朝の光とマルシェ、日々の街歩きに日曜のジョギングetc、日常生活の一場面を切り取り、食と暮らしをテーマに執筆活動を行う。近著は『日曜日はプーレ・ロティ』(CCCメディアハウス刊)。


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