Editor's Blog

乃木坂46 山下美月が魅せた"アイドル"最後の2日間。

心からステージを楽しんでいて、その気持ちが水の波紋のように広がっていく。涙、涙の卒業コンサートのイメージを軽やかに超えていき、時に笑いさえも起こった卒業コンサートで乃木坂46 山下美月が魅せたエンタメ魂に、いまの時代の"アイドル"の姿をみた。

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2024年5月11日(土)、12日(日)に東京ドームで行われた乃木坂46 山下美月の卒業コンサート。DAY1は「みんなで楽しく」、DAY2は「卒コンらしく」をコンセプトに、2日間異なるセットリストが組まれ、"アイドル"としての最後を走り抜けた山下美月。DAY1に東京ドームへ足を運んだエディターが現地で感じたこの気持ちをシェアしたく、ブログを書きます。

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"アイドル"という言葉から連想させるイメージと、この言葉が与えるインパクトは大きい。それゆえ、アイドルという言葉を使う時はかなり慎重に、というのが約10年ファッション媒体に関わってきて正直に思うこと。けれど、彼女が8年かけてつくりあげたその像は、固定概念を軽やかに覆していった。光を受けてキラキラと輝くだけではなく、ウィットに富んだアイデアで自らも大きな光をつくる人。うさぎのように守りたくなる繊細さと、大きな舞台で意志を貫く大胆な強さを持った人。愛され、けれど、それ以上に愛を返すことができる人。

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「OVERTURE」からはじまったDAY1。コロナが明けてライブに行く機会は増えたが、会場全体から生まれる熱量と一体感は乃木坂46のライブがいちばんかもしれない。それほどの大きな歓声を受けてスタートした卒業コンサートで、まずメンバーたちはホワイトの衣装で現れた。それは、山下美月がデザインを手がけた新しい衣装。それぞれのメンバーの名前がプレートとなって胸元で輝く。チームをつくるのは、かけがえのない個性を持つ一人一人。ネームプレートには、そんなメッセージが込められているようだった。中盤では卒業コンサートにも関わらず、新曲を発表。彼女が作詞、振付けを手がけたという新曲の「恋山病」は、会場全員が若干戸惑いながらも(笑)、曲前にコールアンドレスポンスの練習をするという驚きの展開となった。

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ただ、どちらのエピソードからも共通して言えるのは、やっぱり彼女も愛に溢れるアイドルだったということ。そして、その愛はこのグループの中で脈々と受け継がれるかけがえのない宝物だということ。愛をもって卒業していった先輩たちの背中をみた山下美月もまた、愛をもって卒業する。「帰り道は遠回りしたくなる」から「Sing Out!」へと流れる曲を聞いてそう思ったのは決して私だけではないはずだ。グループを担うメンバーをまた一人を失うんだという寂しさは、コンサートが終わる頃にはもうなかった。しっかりと愛のバトンを受け継いだ後進たちが、また新しい乃木坂46をつくっていくという確信が得られたから。(エディター SAYA YONEKURA)

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photography: ©️乃木坂46LLC

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