心と身体を元気にする、薬膳レシピ

空咳や風邪予防に「ポークソテー フィグタプナード添え」

変わりやすい秋のお天気ですが、晴れた日には空気の乾燥が感じられるようになってきました。コホコホと乾いた咳が出ているかたもいらっしゃるのではないでしょうか。

秋の気候的な特徴は「乾燥」。その乾燥によってダメージを受けるのは「肺」です。「肺」は粘膜や、鼻・のど・気管支などを含めた呼吸器を指します。空咳や風邪予防のためにも肺を潤す食材を摂ってケアしたいものですね。急に寒くなった時に身体がすぐに対応できるよう、気を補うものを摂って日頃の疲れを癒しておくことも大切です。

この時期、旬のおいしいフルーツが豊富です。そろそろ終わりの梨、そしていちじく、また、早くもみかんやりんごも出ていますね。柿もまもなくです。これらのフルーツはすべて肺を潤す働きがあります。とくに梨やいちじくには咳止め効果も。中国では、梨のシロップは子供のための咳止めとして薬局で売られているほどです。

そこで今回はそろそろ終わりの梨ではなく、もう少し旬が続くいちじくを使ったお料理「ポークソテー フィグタプナード添え」をご紹介します。豚肉の疲労回復効果も狙えますし、いちじくのソースに使うオリーブは、いちじくと同様に咳止めやのどの腫れにも良いとされています。オリーブを使うタプナードソースにいちじくを加えたイメージのソースなので、オリーブは細かいみじん切りにするのがオススメ。おもてなしにも良いお料理なのですが、たくさん作るときには、いちじくとパセリ以外の材料をバーミキサーや小さなフードプロセッサにかけ、ペースト状にしていただくとラクに作れます。
フルーツ以外には長芋、きくらげ、クレソン、春菊の他、アーモンドやピーナッツ、ぎんなんなどのナッツ類、メープルシロップなども肺を潤します。ぜひ参考になさってください。

ポークソテー フィグタプナード添え

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【材料】(2人分)

豚肩ロース 生姜焼き用 4~6枚
塩 少々
エクストラバージンオリーブオイル 適量

A
イチジク 大1個(100g)
ブラックオリーブ 10個(30g弱)
ケイパー 小さじ1
パセリ みじん切り 大さじ2
ニンニクすりおろし 少々
塩 1つまみ
コショウ 少々
レモン果汁 大さじ1
エクストラバージンオリーブオイル 大さじ1

粗挽き黒コショウ 適宜

【作り方】

  1.  Aでフィグタプナードを作る。イチジクは皮をむいて手で小さく割き、レモン果汁の半量をからめる。オリーブとケイパーは細かい(特にオリーブ)みじん切りにする。ボウルにイチジク以外の材料を入れてよく混ぜ合わせ、イチジクを加えてさっと混ぜ合わせる。
  2. フライパンにオリーブオイルを入れて熱し、塩をふった豚肉を焼いて器に盛り、1のソースをかけ、粗挽き黒コショウをふる。

ちづかみゆき

料理家・国際中医薬膳師。身体を壊したことがきっかけで薬膳を学び資格を取得。上海、ボストンで活動後、東京に拠点を移す。旬食材の効能を活かした心と身体に寄り添うレシピを提案。料理教室meixue(メイシュエ)主宰。雑誌、企業へのレシピ提供、コラム執筆などを行う。近著に「暮らしの図鑑 薬膳」「巣ごもりごはん便利帳」など。
http://meixue.jp
Instagram: @miyukichizuka

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