心と身体を元気にする、薬膳レシピ

身体を温める、サケ、パプリカ、クミンの具沢山スープ。

立冬も過ぎ、冬の気配を感じるようになってきました。今年はエルニーニョ現象によって東京でも大雪かも!? などと言われていますが、今回は寒くなってきたのでスープのご紹介。スプーンを添えていかにもスープっぽく撮ってみましたが……要するに味噌汁です。

もともとお鍋のレシピ開発で考えた組み合わせなのですが、簡単でおいしいのでぜひ作ってみてもらいたいなーと思い、具沢山スープの量に調整してみました。自分でもなかなかチャレンジングな組み合わせだと思うので、味の想像がつかずためらってしまう方もいらっしゃるかと思います。ですがクミン好きな方、そしてピーマン好きな方にはきっと刺さるはず。撮影時にも意外に人気があるのです。手に入りやすい食材ばかりですし、作りやすいと思います。

このところ、冬になると効能別のお鍋のご依頼をいただくことが多く、このレシピは気の巡りを良くするものとして考えました。イライラしていたり、ストレスが溜まっていたりする人向けです。
ここ最近、一日の気温差も大きいですよね。そんな寒暖差も身体にとっては大きなストレス。そのストレスで様々な不調が現れることも。そしてだんだんと日も短くなり、寒くなってくると“冬季うつ”などと呼ばれる症状に陥ることもあります。気を巡らせるレシピはそんな症状緩和にも効果が期待できます。
もちろん温め食材も使っているので、冷えが気になる人にも良いスープです。

具材はサケ、パプリカ、タマネギ。サケは美容にも良い食材として知られていますが、気血を補い、補うだけでなく巡らせてくれるもの。おなかを温める働きもあります。パプリカには気を巡らせ、イライラを鎮める働きが。温め食材でもあるタマネギも気血を巡らせます。
そして味の決め手となるのがクミン。身体を温めて冷え症状を緩和し、気を巡らせる働きもあります。お好きな方はお好みで多めに加えてみてください。クミンシードではなくクミンパウダーを使う場合は最後に分量より少なめに加えてくださいね。今回はシンプルに3食材に絞りましたが、セリを加えてもおいしいです。

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サケとパプリカのクミン味噌スープ

【材料】

サケ 2切れ
パプリカ 各1/4個(同色1/2個でも)
タマネギ 1/4個
昆布だし 500ml
酒 大さじ1
味噌 大さじ2
クミンシード 小さじ1/4~1/2

【作り方】

1. サケは食べやすい大きさに切る。パプリカ、タマネギは薄くスライスする。
2. 鍋に昆布だし、タマネギを入れて火にかけ、タマネギがやわらかくなったらサケ、酒、クミンシードを加えて煮る。サケに火が通ったらパプリカを加えてさっと煮て味噌を加え、うつわに盛る。

・昆布だしは切り込みをいれた昆布(5cm角)に水を注いで一晩おいたものでもよいですし、鍋に昆布(5cm角)と水を入れて弱火にかけ、沸騰直前に引き上げた後、タマネギを加えて煮始めるのでも。

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ちづかみゆき

料理家・国際中医薬膳師。身体を壊したことがきっかけで薬膳を学び資格を取得。上海、ボストンで活動後、東京に拠点を移す。旬食材の効能を活かした心と身体に寄り添うレシピを提案。料理教室meixue(メイシュエ)主宰。雑誌、企業へのレシピ提供、コラム執筆などを行う。近著に「暮らしの図鑑 薬膳」「巣ごもりごはん便利帳」など。
http://meixue.jp
Instagram: @miyukichizuka

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