心と身体を元気にする、薬膳レシピ

4ステップのデトックスレシピ「豚肉と白菜、白インゲン豆の白ワイン煮」

今季は暖冬ですが、2月は1年で1番寒い時期。とはいえ暦の上では春が始まる時期でもあって、食養生も冬仕様から少しずつ春仕様へと変えていくべきタイミングです。

そこで今回ご紹介するのが「豚肉と白菜、白インゲン豆の白ワイン煮」。ワンパンで仕上げる軽い煮込みです。

春は冬の間に溜め込んだ老廃物を身体から出していくシーズン。寒い日には煮込みやグラタンなどを食べたくなりますが、「さあ排出するぞ!」と身体は準備しつつあるのに、こってりしたものばかり食べていてはその妨げとなってしまいます。生クリームやチーズ、バターなどを使ったリッチなテイストはとっても魅力的ですが、そろそろ減らしていきたいところです。

ではどういったものを食べればいいの? となりますが、

①オイル控えめでシンプルな味付けのもの
②ワインやビネガーを使った少し酸味のあるもの
③春の養生にも良いトマト味のもの
④巡りをよくするカレー(スパイス)味

このあたりがおすすめ。

今回のレシピは①②に当てはまります。豚肉は元気を補い、暖房による乾燥対策として潤いも補給。潤わせる分、油分が多めの食材ではありますが、その分さっぱりとシンプルに仕上げ、排出を促すような食材と合わせました。白菜や白インゲン豆は胃腸を労わって余分な水分を排出するのでむくみに効果的、旬の白菜には便通をよくする働きもあります。

効能とは別に、白インゲン豆の水煮は少し潰せばコクやとろみをつける働きもしてくれます。クセのない味も使いやすく、タンパク質や食物繊維も豊富。ヒヨコ豆のように皮が気になることもないので便利ですよ。サラダやスープ、付け合わせにもよいので、ぜひストックリストに加えてあげてください。以前も別のレシピでご紹介していますが、白インゲン豆と塩だけの缶詰も比較的手に入りやすいので探してみて下さいね。

最後に豚肉の筋切りについて。包丁を立てて持ち、先端を使って目立つ筋以外にも多めに刺しておくと柔らかく仕上がります。煮込みですし、刺したあと手で軽く形を整えてから焼けば大丈夫。試してみて下さい。

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豚肉と白菜、白インゲン豆の白ワイン煮

【材料】2人分

豚肩ロース(ブロック)250g
白菜 1/8個
白インゲン豆(水煮) 豆だけ正味120g(多少の缶汁入ってOK)
塩 小さじ1程度

A
白ワイン 50ml
水 50ml
ローリエ 1~2枚
コショウ 少々

エクストラバージンオリーブオイル 大さじ1/2
パセリ 適宜
粗挽き黒コショウ 適宜

【作り方】

1. 白菜はざく切りし、塩小さじ1/2をまぶして15分以上置き、水分を手でしっかりと絞って切る。豚肉は2cm厚さに切って筋切りし、塩少々をふって室温に戻す。
2. フライパンにオリーブオイルを入れて中火で熱し、豚肉を入れて焼き色をつけて取り出す。
3. 2のフライパンに白菜を入れて焼く。あまり触らないようにし、焼き色をつける。(スペースがあれば豚肉と同時に焼いてもOK)
4. 3のフライパンに豚肉を戻し、白インゲン豆とAを加えてフタをし、中弱火で7分ほど蒸し煮する。味をみて、足りなければ塩少々を加えて調え、うつわに盛る。刻んだパセリと粗挽き黒コショウを挽く。

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ちづかみゆき

料理家・国際中医薬膳師。身体を壊したことがきっかけで薬膳を学び資格を取得。上海、ボストンで活動後、東京に拠点を移す。旬食材の効能を活かした心と身体に寄り添うレシピを提案。料理教室meixue(メイシュエ)主宰。雑誌、企業へのレシピ提供、コラム執筆などを行う。近著に「暮らしの図鑑 薬膳」「巣ごもりごはん便利帳」など。
http://meixue.jp
Instagram: @miyukichizuka

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