心と身体を元気にする、薬膳レシピ

夏の暑さを冷まして心をケアする、エビとゴーヤのひとくちコロッケ。

今年は梅雨入りが遅かったにも関わらず、明けるのは例年通りと聞いてちょっとホッとしています。とはいえその分一回の雨が多くなりそうで油断禁物。PCに向かっている今日も一日中雨模様でジメジメ。このブログを読んでくださった時にまだ梅雨明けしていなくて湿度満載なら、レシピはどうぞ先月分でお楽しみください。

さて、あまり梅雨期間が長くないと聞き、すでに心は暑い日の夕方、早い時間からのアペロ、な気分。そんな時におすすめしたいレシピ、「エビとゴーヤのひとくちコロッケ」をご紹介します。家で揚げ物はしないと誓っている方も多いかと思いますが、揚げ物を食べるのはお好きですよね?? タネだけ用意しておいて、作り置きしておいたラタトゥイユや、生ハムとモッツアレラ&フルーツみたいな簡単なおつまみも用意しつつ、揚げながら楽しむアペロは最高です。通常バッター液や卵にくぐらせてパン粉......のようなレシピが多いかと思いますが、タネさえ作っておけばスプーンでパン粉に落とし、パン粉とともに握るように成型するので(写真※1)手もほとんど汚れません。

ところでゴーヤの苦味が苦手な方もいらっしゃるかもしれませんね。その苦味、夏には良いことをご存じでしょうか? 春先のデトックスに苦味のある山菜を食べると良い話は聞いたことがあるかもしれません。苦味のあるものには解毒の働きはもちろんですが、そのほかに熱を冷ます働きがあるのです。そのため夏場暑い時期のほてりにおすすめ、というわけです。

ゴーヤも暑さを冷まし、解毒の働きもあります。また暑い時期は心拍数が上がりやすく、"心"に負担がかかるのですが、そんな"心"をケアする働きも。エビには食欲増進の働きがあります。ゴーヤはとても熱を冷ます働きが強く身体を強力に冷やすため、温め食材でもあるエビが冷やしすぎ予防にも一役買います。添えているレモンは水分を作り出す食材。コロッケをさっぱりいただくためにもよいものですが、ぎゅっとたっぷり搾りかけて召し上がってくださいね。

そして残ったゴーヤはぜひチャンプルーに。おいしいだけではなく、ゴーヤチャンプルーって本当によく考えられていて、夏場に必要な食材がすべて揃っていて最強です。

暑すぎる夏も問題ですが、やはり夏って待ち遠しいもの。しっかり食べて元気に乗り切りましょう。

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エビとゴーヤのひとくちコロッケ

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【材料】2人分

エビ(バナエイエビなど)10尾(正味120g)
ゴーヤ 40g(細めのもの4cmくらい)
塩 1つまみ

A
マヨネーズ 大さじ2
メープルシロップ 小さじ1
塩 少々
おろしニンニク 小さじ1/8
一味唐辛子 少々
片栗粉 小さじ1/2

パン粉 適量
揚げ油(米油など)適量(油に投入して半分浸かる程度)
レモン 適宜

【作り方】

1. エビは殻と背ワタを除き、半量を包丁でたたいてペースト状にし、残りは1~2cm大に切る。ゴーヤは種とワタを除き、粗みじん切りにして塩をまぶす。5分ほど置いたらペーパーで包み、水分をしっかりとしぼる。

2.ボウルにAを入れて混ぜ合わせ、ペースト状にしたエビを加えてさらによく混ぜ合わせる。

3.2に残りのエビとゴーヤを加えて混ぜ、6等分にして丸める。

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写真※1

4.3をパン粉で包んで握るようにしてまとめ、180℃に熱した油に落としてきつね色になるまで揚げる。油を切ってうつわに盛り、レモンを添える。

【ポイント】
・冷凍むきエビを使用する場合、解凍後に計量すること。
・エビをペースト状にたたく際、初めに包丁の腹でたたいてから刃でたたくとよい。

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ちづかみゆき

料理家・国際中医薬膳師。身体を壊したことがきっかけで薬膳を学び資格を取得。上海、ボストンで活動後、東京に拠点を移す。旬食材の効能を活かした心と身体に寄り添うレシピを提案。料理教室meixue(メイシュエ)主宰。雑誌、企業へのレシピ提供、コラム執筆などを行う。近著に「暮らしの図鑑 薬膳」「巣ごもりごはん便利帳」など。
http://meixue.jp
Instagram: @miyukichizuka

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