おしゃべりなうつわ

家庭料理を美人に見せる青磁色。

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これは安齋新・厚子さんの青磁の菊花皿とリムプレート。
安齋さんの青磁色は、すこし暗めの自然光のもとにある姿が美しい。そんなことに気づいたのは、取材で当時加賀にあった蔵造りのご自宅にうかがった時だった。

その日の空は薄曇りで、格子戸から注ぐ光が作品をしっとりと照らし、河瀬直美の映画のワンシーンのように美しかった。安齋さんの青磁色は、家庭料理をとても上品に見せてくれる。菊花皿は見込みから輪花の花弁まで一貫して薄手で可憐なので、その繊細さとグラデーションをなす、クラムチャウダーとか、れんこんとネギの蒸し物なんていう静かな色味の献立がいい。

リムプレートは、ほとんど段差のないフラットな面がメンチカツ、ポークソテーなんていう「かあちゃんの手料理」を、洋食屋の一皿のごとくクリーンに、美人に見せてくれて、料理が上手になった気分になる。来客時には、ふたつを重ねるといい。簡単な料理であろうとも、ワインが似合う絶世の美女にしてくれるから。

[ある日のうつわ]

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うつわの色とグラデーションを生むクリーミーな料理がおすすめ。

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簡単すぎる青菜のオイル蒸しが、美人に〜。

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うちの男児が喜ぶので夕飯はついつい揚げ物ですが、ニュアンスのある青磁プレートのおかげで綺麗に盛り付けできます。ありがたや。

うつわディクショナリー#48 その一枚をずっと愛したい、安齋新さん、厚子さんのうつわ

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作り手:安齋新・厚子 @anzaiarata
購入した年:2017年頃
購入場所:銀座 日々 @ginza_nichinichi

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衣奈彩子

ライター/ 編集者

子育てをきっかけにふつうのごはんを美味しく見せてくれる手仕事のうつわにのめり込んだら、テーブルの上でうつわ作家たちがおしゃべりしているようで賑やかで。献立の悩みもワンオペ家事の苦労もどこへやら、毎日が明るくなった。「おしゃべりなうつわ」は、私を支えるうちのうつわの記録です。著書『うつわディクショナリー』(CCCメディアハウス)
Instagram:@enasaiko 衣奈彩子のウェブマガジン https://contain.jp/

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