カランク巡りに渓谷でボート...南仏、夏の水遊び。
4月に今年の「海始め」をしてから、ワタクシ、この夏もたっぷり水遊びをしました。
おかげでお肌は全身まっくろ! 先日、日本から遊びに来てくれていた友達の肌の白さと美しさを目の当たりにし、一瞬めまいがしました。
でもこうなってしまったらもう仕方がない。太陽嫌いの私をここまで黒く焼いてくれた、プロヴァンス、コートダジュール周辺の水遊びスポットとその遊び方を一挙にご紹介いたします。
隠れ家みたいなカランクで、地元民っぽく半日過ごす。
カランクとは、断崖絶壁の岩に囲まれた、入り江のこと。マルセイユからカシを結ぶ海岸線に多くあり、その全体が国立公園に指定されています。
週末ともなれば、海水浴や日光浴をする人たちだけでなく、その絶壁をお目当てに、クライマーも集まるスポットのため、朝早くから日の暮れる夜20時すぎまで、入れ替わり立ち代わり、大賑わい。
こういったカランクは国立公園内に10箇所以上あるのですが、自然保護のためなのか、車で近づくことができず、なかなかアクセス困難。スギトンのカランク(La calanque de Sugiton)のように、片道1時間のハイキングの末、やっとたどり着ける……といった場所も多いのです。
そんな中、比較的近くに駐車場があり、アクセス良好なカランクが、フィグロールのカランク(La calanque de Figuerolles)。住宅街を抜けると突如現れる岩山と、こじんまりとした入り江は、「知る人ぞ知る感」も出ていてなかなか良い雰囲気です。
着いたらまずは場所を取って、日光浴で体を温めてから、海の中へ。よく透き通った水の中で泳ぐ魚たちを追ったり、浮き輪に乗ってただ流されてみたり。時々陸に上がって日陰で本を読んだり。
こじんまりとは言うものの、夏の間は駐車場所の確保が困難&日中暑すぎるので、早朝や、多少日陰があり、人も少なめな夕方以降(17時〜)をおすすめします。
カシ発。ボートで優雅に、カランクめぐり。
フィグロールのカランクで遊んだ後は、カシ(Cassis)へ。カシは、マルセイユのお隣の、小さくてかわいい、港町です。
フィグロールのカランクがあるラ・シオタ(La ciotat)からカシまでの間、途中通過するクレット道路(Route des Crêtes)には、カシの港や周辺の町を断崖の上から見渡せる絶景ポイントがいくつもあります。天候によって道が封鎖されている場合もあるのですが、通れたらぜひ車から降りて、この景色、見てみてください。
さて、カシの港からは、カランクをめぐる観光ボートが出ています。3つのカランクをまわるもの(所要時間1時間弱)から、5〜6箇所のカランクをめぐるコース、はたまたカランクで泳ぐ時間が設けられているものまで、さまざまなコースが。
ボート乗り場。すぐそばのチケット売り場でチケットを買ってから、しばし待つ。
ボートに乗って海からアプローチするカランクも、また別の美しさがあります。
(理想としては、自家用ボートでブーンと行って、シャンパンでも飲みながらのんびり〜なんてしてみたいもんですが。実在するこういう人たちを、横目で眺めるっていうのも、まあまあ楽しかったりするのです。)
ボートのガソリンスタンド、初めて見ました。
カシには砂浜もあるので、岩場の入り江よりビーチが好き、という人には、こちらもおすすめ。
それに、アペロが出来るカフェや、魚介の美味しいレストランもあるので、小さい町ながら、1日過ごすことができますよ。
ヴェルドン渓谷で涼しげボート遊びはいかが。
淡水派の方におすすめしたいのは、ムスティエ・サント・マリーからほど近い場所にある、ヴェルドン渓谷(Les gorges du verdon)。ヨーロッパ最大級の渓谷で、「フランスのグランドキャニオン」と呼ばれているとか。(なんか文字にすると恥かしい。)
着いたらまずはボートを借りるところから。私はいつも、Base de l'Etoileというところでペダルボートを借りています。3〜4人乗り、5〜6人乗りのペダルボートの他、カヌーなどもありますよ。
こぎこぎしながら橋を通りすぎ、いよいよ谷底に突入。ときどき、橋や岩山の上から飛び降りる、命知らずな輩がいるので、頭上にも注意が必要です。
飛び降りる人、見えます?
見上げていると首が痛くなるほどの高さの山に挟まれた川。ここ、何がいいって、けっこう日陰が多くて涼しいこと。水も、海水みたいにべたべたもしないこと。
運が良ければ、水を飲みに山から降りてくる、野生のヤギたちにも出合えるかもしれません。
ニースの海岸では空も飛べるし、南仏にはまだまだ、美しい湖や川、滝もあるので、来年はさらに水辺開拓を進めたいところです。
一方うちのミャウは、「あたしはぜったい水遊びなんてしませんよ。」と申しております。
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