【猫と暮らす家づくり】フランス暮らしで出合った、素敵な「窓辺の景色」。
契約後、初めての間取りの打ち合わせで、6個の窓を決めるだけで3時間を要しました。家づくり中の中川です。こんにちは。
挙げ句の果てには「各メーカーの窓仕様一覧をください」と頼み、何十枚ものPDFをいただく始末。一口に「窓」と言っても、引き違い窓に掃き出し窓、滑り出し窓などなどいろんな名前がついていて、開閉方法もさまざま。この資料は良い暇つぶし、いや、勉強になりました。
なんでここまで窓が気になってしまうのか、自分でも理由はよくわかりません。
旅先で眺めの良い部屋に泊まったとき、写す写真はなぜかかならず窓越しの絵。窓枠や、カーテンや、床に落ちる光も含めて、その向こうの景色と同じくらい愛おしく感じてしまうのです。
フランスに住んでいたとき、素敵な窓辺にたくさん出合いました。
パリできれいに整列するアパルトマンの縦長の窓。外を見れば、グレーの屋根と煙突がどこまでも続いています。プロヴァンスの村々の家は、木の雨戸がカラフルで可愛くて。外から入る光がひたすら眩しかった。ブルターニュの地方の家の窓は、レースのカーテンが似合っていた。
ブルターニュ地方の村、エヴランにあったシャンブルドット。
プロヴァンスでよく見かけるタイプの雨戸。
アイリーン・グレイが設計したヴィラ、E-1027の洗面台の脇にも大きな窓が。
それぞれの町に合った窓がある、そんなイメージです。
ただ、外から光や空気を取り入れるだけでなく、なんとなく中の暮らしが外まで醸し出される窓だから、いろんな想像がふくらんで、なんかロマンチック。それが、人んちの窓に惹かれる理由かもしれません。そして、自分ちの窓も一つひとつ、見える景色や使う用途を考えながら、ああでもないこうでもないと、こだわってしまうのかも。
我が家の窓の外には雄大な自然も、きらびやかな夜景もないけれど、その小さな穴から、風に揺れる葉っぱを見たり、季節の移り変わりを感じたり、道ゆく地域猫を観察したり......が、できたら良いなと思っています。
---fadeinpager---
シャモニーで泊まった宿の窓(扉か)も非常に良かった。向かいには、どーんと山が。
コルビュジエの小屋。鏡で光を取り込む工夫も。
天窓も素敵。(だけど雨漏りリスクが高まるので、新居での採用はせず。)
窓辺には、猫もいる。
ARCHIVE
MONTHLY