デコラトリスによる洗練探しの旅

プーリア州「オートラント」でランチ

こんにちは。いかがお過ごしですか

デコラトリスの多賀谷洋子です。

立春が過ぎ少しずつ暖かくなってきたとえいえ、朝晩は冷え込み灼熱の太陽が恋しく思える季節、

せめて目からでも暖をということで、書きかけだったイタリアプーリア州のリゾート地「オートラント」についてお書きしたいと思います。

プーリア州と言えば、ブーツの踵部分。

海を渡ればその先はギリシア、アフリカというイタリア最南端にある州です。

プーリアはそれほど有名な観光地というわけではありませんが、抜けるような青い海と晴れ渡る空が広がり、「アモーレ、マンジャーレ、カンターレ」が最も似合い、映画に見るような典型的な南イタリアの街で、ナポリが大都会に思えるほどの素朴さを満喫できる場所です。

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中でもリゾート地として名高い「オートラント」は、海の透明度では国内ナンバーワンを誇っている場所。

是非とも泊まりたかったのですが、悔しいことに出足が遅れた為か、これぞと思えるホテルは全て満室。仕方なくレッチェから日帰りでランチに出かけることにしました。

前回までの記事はこちら。

https://madamefigaro.jp/blog/yoko-tagaya/-20.html

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さて、海沿いに雰囲気のよいレストランを見つけました。

私は、プリモピアットのみで三品、アンティパストミスト、フリット・カラマリ&スカンピ、ウニのパスタをオーダー。

少し多いかとも思いましたが、せっかく1時間かけて辿りついた海の街、新鮮なカラマリもウニもなんとしても食べておかなくては、と貪欲になります。

圧倒的に北が多いとは言え、イタリア渡航歴は20回をゆうに超えてる私の中にあるイタリアン常識では、適量のオーダーだと思ったのですが、ここプーリアはそれを大きく覆しました。

前回、プーリア州はおまけパラダイスだとお書きしましたが、https://madamefigaro.jp/blog/yoko-tagaya/post-35.html 

これほどまでだとは思いませんでした。

まずは、1品目のアンティパストミスト。

イカ、タコ、ムール貝のマリネなど冷たい前菜プレートは、キンと冷えた白ワインとよく合います。

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さあ次はカラマリ、と思っていたところに運ばれてきたのは、

いわし、タラ、白魚等白身のマリネ盛り合わせ。

なんと、アンティパストミスト二品目のようです。

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事前リサーチでは、農業以外産業の乏しいこの州では就業率が低く、それだけに食事時間をとても大切にする。その為、この前菜盛り合わせがどの州より充実しているとは聞いていましたが、さすがにこの量には驚きました。

が、さらに私を驚かせたのは、この先がさらに続き、前菜三皿目が運ばれてきた時。

フリットの盛り合わせです。

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日本なら、何人分?と思わせるようなポーションですが、この三皿全て合わせて一人分のアンティパストミストだとは、プーリア州の食の奥深さを、実感しました。

この時点で、ほろ酔いになりお腹も満たされてきましたが、ようやく二品目のフリット・カラマリ&スカンピ。

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最後のウニのパスタ。

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素朴ですが、新鮮な食材がこんなにも身近にあるプーリア州の豊かさを感ぜざるを得ません。

青い海と太陽、そして美味しい食事があればそれこそが幸せだと、南イタリアのイメージそのままの時間を満喫。

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電車に乗り行き先があっているか尋ねたら、車両のほぼ全員から「Si ~(はい)」と返事が返ってきたり、

体中タトゥーでいっぱいのお兄さんでも、道を聞けば徒歩10分以上かかる目的地にまで案内してくれたりと、親切でおおらかな人がこんなに多いという背景にも、豊かな食生活があるのかもしれません。

スノビッシュなカプリやタオルミーナとは全く異なる南イタリアのリゾートを経験したくなったら、プーリア州はお勧めのデスティネーションです。

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多賀谷洋子

食空間デコレーター。雑誌編集、外資系客室乗務員を経て、テーブルコーディネーターに。ブライダルやパーティ、商業施設から個人宅まで幅広くインテリアデコレーション手がける。雑誌やレシピ本のスタイリングでも活躍。パリスタイル主宰、フランスチーズ鑑評騎士の会 チーズシュヴァリエの顔も持つ。著書「美しくなるチーズレシピ:“チーズは太らない!”ダイエットも、アンチエイジングもチーズにおまかせ!」が話題。

http://paristyle.jp/

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