平野由希子のおつまみレシピ

ひやおろしで「栗とゴルゴンゾーラのペンネ」

パスタでお酒を飲むのなら、スパゲッティではなく伸びにくいペンネを。そして、ゴルゴンゾーラソースのようなちょっとパンチのあるものがいい。これなら、お酒を主役にちびちびつまみながらもいけます。冷蔵庫に少々熟成しすぎたり、乾いてかぴっとしてきたチーズを発見したら、パスタのソースにしてしまいましょう。チーズはゴルゴンゾーラではなく、他のブルーチーズでも、もちろん大丈夫。

なんて、呑兵衛のための簡単クッキングのような書き出しですが、呑兵衛にとって季節感は大事。秋には月を眺め、旬の味覚で酒を飲むのです。今日は栗を加えてみました。とはいえ、むいちゃった甘栗ですけどね。栗の甘みとゴルゴンゾーラの甘じょっぱさがいいんです。

さて、何を飲みましょうか。スッキリした白ワインではなく、風味のある白。ピノグリや辛口のゲヴゥルツトラミネールあたりでしょうか。でも、まろやかな旨味ととろりとした味わいを持つ日本酒もいい。今なら、「ひやおろし」が季節です。ひやおろしは春先に加熱殺菌をした後、夏の暑さを越し、秋の到来とともに目覚めるお酒。旨味の濃い料理や秋の味覚とは抜群の相性です。

チーズにはワインではなく日本酒、というのは、私にとっては定番中の定番なのですが、日本酒でイタリアンのベーシックなパスタ。というのがなかなかいいな、と思っています。

AT2Q8667-580.jpg


栗とゴルゴンゾーラのペンネ

<材料 2人分>
ペンネ  120g
ゴルゴンゾーラチーズ 50g
白ワイン 大さじ2
生クリーム 2/3カップ
むき甘栗 8粒
粗挽き黒こしょう 適宜
セージ

<作り方>
1.ゴルゴンゾーラチーズは手で細かくほぐし、甘栗は粗くほぐす。
2.鍋に白ワインを入れてひと煮立ちさせ、生クリーム・ゴルゴンゾーラチーズ、セージを入れ弱火にかけてチーズを溶かす。
3.塩を加えて沸騰した湯でペンネをゆでる。
4.2にゆでたペンネを加えて、甘栗を入れ、粗挽き黒こしょうをたっぷりめに加えて混ぜ合わせる。

新刊のご紹介を。最近、フレンチにしてもイタリアンにしても多様なお酒を合わせることが多くなりました。今回のレシピは「和のつまみ」ですが、ワインセレクター・ソムリエの大越基裕さんにセレクトをお願いしました。ちらし寿司でジントニック、いかの塩辛でワイン、牡蠣でウイスキーなど、家飲みをぐっと美味しくするレシピ&ワインセレクトです。

IMG_7592-580-3.jpg

呑ませる料理×合わせたい料理「和つまみ」 ナツメ社より発売中です。

Wine365

自分にぴったりのワインに出合えるサイト「Wine365」では、平野由希子さんによるワインのためのレシピを日々更新中! 各界で活躍する人々が選ぶ限定ワインセット、パン&スイーツ、餃子、偏愛おつまみなどワインを楽しむための記事など盛りだくさん。ワイン好きは要チェック! http://www.wine365.co.jp/

平野由希子

フランス料理とワインを愛する料理家。日本ソムリエ協会認定ソムリエ。2015年にフランス農事功労章を叙勲。著書に『ma cuisine おいしさの引き出し方』などがある。instagramは@8yukiko76hirano  料理教室cuisine et vin主宰。http://www.yukikohirano.com
愛猫クミンの様子は別のInstagramから@cumin_chatnoir

ARCHIVE

MONTHLY

フィガロワインクラブ
Business with Attitude
キーワード別、2024年春夏ストリートスナップまとめ。
連載-パリジェンヌファイル

BRAND SPECIAL

Ranking

Find More Stories