ダイアナはカミラ・パーカー・ボウルズに取りつかれていた?
Culture 2017.11.08
チャールズ皇太子の乗馬の見学に向かう、ダイアナとカミラ。(イングランド・ラドロー、1980年10月24日) Photo : Abaca
ダイアナ妃は、チャールズ皇太子との結婚以前から、カミラに嫉妬していた。
ダイアナ妃がカミラ・パーカー・ボウルズ(以下カミラ)に疑念を抱き始めたのは、チャールズ皇太子との婚約期間中だった。皇太子のふたりめの妻である、カミラの半生記、ペニー・ジュノー著『(The Duchess: The Untold Story )公爵夫人:語られなかった物語』から浮かび上がってくるのは、つまりそういうことだ。デイリーメール紙に紹介されているこの著作には、イングランド王位継承者の愛人であったカミラに対し、ダイアナ妃が病的な嫉妬心を持っていたことが綴られている。
ライバルのカミラに対し、ダイアナ妃が最初に不信感を持ったのは、ふたりだけでランチをした日のことだった。ダイアナを招待したいと望んだのはカミラの方だ。 婚約指輪を見せてほしい、それに、ふたりが結婚すると知ってとても喜んでいるので、と。「後から考えると、ダイアナは、カミラには腹黒い企みがあると確信していたと思われる」と、著者のジュノーは書いている。その理由とは?
カミラはダイアナに、ハイグローヴに入居したら狩りに行くかどうか尋ねたという。「ダイアナは、同じ狩猟クラブに所属するカミラが、チャールズとの愛人関係を続けられるかどうか、探りを入れていると思い込んだ」とペニー・ジュノールは主張する。
“カミラに取りつかれて”
この最初の兆しはダイアナ妃の不満感を助長する結果となったという。
著者は、間もなくウェールズ公妃となる彼女の態度が、結婚式の少し前に一変したと書いている。「彼女は突然、気分屋で、強情で、気まぐれになった。突然怒り出したかと思うと、ヒステリーに近い激しさで泣き出すといったことが続いた。それも、特にこれといった理由もなく。彼女はカミラに取りつかれたようだった」。
年若い婚約者は、チャールズ皇太子にひどく依存するようになり、ひとりにされるのを嫌がり、皇太子が人と会うと相手が誰であれ嫉妬するようになった。「彼女のそういった人格上の問題が、実は、本人を苦しめていた過食症の症状が原因だったということに、当時は誰も気づかなかった」。ペニー・ジュノーはそうつけ加える。ダイアナが摂食障害を告白したのは、それから数年後のことだ。
一方、チャールズ皇太子は、ダイアナの嫉妬が正しいものであるとあっさり認めてしまう。結婚式の数日前に、彼女は“F”と“G”というイニシャルが刻まれたブレスレットを見つけたという。これは、かつての愛人同士がお互いにつけ合ったあだ名、Fred、Gladysを指している。ダイアナはこの出来事を作家のアンドリュー・モートンに打明けている。彼は、『ダイアナ妃の真実』と題された伝記のなかで、この時の彼女の言葉を伝えている。未来の夫にブレスレットのことを問いただすと、皇太子はまるで彼女が存在していないかのように振る舞ったという。「まるで吹っ切れたみたいだった。うまくいかなくてもしかたがない、と」。結局うまくいかなかったことは、誰もが知る通りだ。チャールズ皇太子はいまではカミラ・パーカー=ボウルズと結ばれている。
texte : Elise Poiret(madame.lefigaro.fr)