フィガロが選ぶ、今月の5冊 ウォーホル、サティ......芸術家たちの個性あふれる名刺。
Culture 2017.11.23
アーティストの名刺から、 時代と作家性を読み解く。
『Oracles – Artists’ Calling Cards』
Pierre Leguillon、Barbara Fédier著 Edition Patrick Frey刊 150ユーロ
18世紀から現代まで、123名のアーティストが実際に使っていた名刺の複製が挟まれ、彼らのエピソードを紹介したユニークな一冊。アンディ・ウォーホルやエリック・サティの、個性がにじみ出た直筆名刺、余白に走り書きされたパウル・クレーやオーギュスト・ロダンの生々しい筆致からプライベートな息遣いが伝わる。時代とともに語られる彼らの足跡をたどることで、美術館でしか出会えないアーティストが身近な存在に感じられる。奇跡的に残った名刺は、芸術の神様が伝えるOracle(神託)なのかもしれない。
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現代スイスを代表する作家による珠玉の作品が、初邦訳。
書き下ろしも収録。最果タヒの詩集3部作、完結編。
*「フィガロジャポン」2017年11月号より抜粋
texte : JUNKO KUBODERA, photos : YUTAKA AONO
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