写真家・立木義浩が上野の森美術館にて写真展を開催。

Culture 2019.06.01

2019年5月23日(木)~6月9日(日)まで、上野の森美術館にて立木義浩による写真展『時代 - 立木義浩 写真展 1959-2019 -』が開催中。

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徳島県徳島市の写真館に生まれた立木は、1959年より写真家としての活動をスタート。65年、雑誌「カメラ毎日」(毎日新聞社刊)にて巻頭56ページにわたって掲載された「舌出し天使」で、その才能を世間に知らしめることとなる。

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被写体とのドキュメンタリーな距離感や、ユーモアの潜むふとした美しい瞬間、そんな姿をたしかに捉え、当時の写真界に衝撃を与えた。本作は、写真集として昨年11月に発売され、原宿のブックマークにて写真展も開催された。

ほかに、加賀まりこや夏目雅子、本木雅弘などの俳優やタレント、小説家、映画監督など著名人のポートレートのほか、広告や雑誌、映像も手がけるなど活動は多岐に及ぶ一方で、立木本人が「抽斗にしまってある大切なもの……」と話す作品がスナップ写真。

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日本国内に限らず、アメリカやヨーロッパ、アフリカなどさまざまな地で撮影されてきた日常のとある瞬間。モノクロームによって情報が削ぎ落され、光と影、そこに映る人々や事象のストーリーがダイレクトに伝わってくる作品だ。

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本個展では、1階に著名人のポートレート、2階にスナップ写真を展示。今回初披露となる、全8点におよぶ山口百恵のポートレートも必見だ。

解釈を受け手へと委ねる、双方向のコミュニケーションが存在する立木の作品。その作品を前にした時どんな想いを巡らせるのか、初めての感情との出合いも楽しみに、ぜひ一度足を運んでみてほしい。

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立木義浩 / Yoshihiro Tatsuki
1937年生まれ、徳島県出身。徳島市の写真館に生まれる。58年、東京写真短期大学(現・東京工芸大学)技術科卒業。その後、広告制作会社アドセンター設立時にカメラマンとして参加。65年日本写真批評家協会新人賞受賞。69年、フリーランスとなり女性写真を中心に、広告や雑誌、出版など幅広い分野で活躍、現在に至る。97年、日本写真協会賞年度賞、2010年日本写真協会賞作家賞、14年文化庁長官表彰などを受賞。
主な著書に71年『私生活/加賀まりこ』、80年「MY AMERICA」、90年『家族の肖像』、07年『ありふれた景色』、13年『etude』、16年『動機なき写真』などほか多数。
『時代 - 立木義浩 写真展 1959-2019 -』
期間:2019年5月23日(木)~6月9日(日)
場所:上野の森美術館
東京都台東区上野公園1-2
料金:一般1,200円(1,000円)、大学・高校生800円、中学生以下 無料
※( )は、前売り券/団体価格(20名以上)
営)10時~17時(月~木、土、日) 10時~20時(金)
※入場はそれぞれ閉館30分前まで。
休)無休
http://tatsukiyoshihiro.jp

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