残り物はどのくらい冷蔵庫で保存できるの?
Culture 2020.01.16
ラップフィルムで覆ったパスタグラタンの食べ残しはいつまで食べて大丈夫? 冷蔵庫の奥に何日も前からある肉の塊はどうしたらいい? 専門家に意見を聞いた。
冷蔵庫の奥にしまった食べかけのピザ、まだ取っておいても大丈夫? photo:iStock
食品ロス削減のためにあらゆる取り組みがなされている昨今、食べ物はできるだけ捨てないようにしたい。となると、ディナーパーティを開いた後は当然、残り物を密閉容器やフリーザーバッグに移して冷蔵庫へ入れることになる。だが、こうした残り物はいつまで安全に食べられるのだろうか? パリのホテル従業員養成学校「CFA Médéric(CFAメデリック)」副校長のジャン=フランソワ・トスティヴァンが解説する。
肉、野菜、シチュー、魚
加熱した野菜は、ガラスかプラスチックの密閉容器に入れて冷蔵庫で3〜4日間は問題なく保存できる。
■魚:加熱調理した場合は、密閉容器に入れて冷蔵庫の一番奥に置いておけば2日間保存可能。
■肉:ジャン=フランソワ・トスティバンによれば、いちばん確かなのは購入する際に精肉店に聞くこと。一般的には、調理した肉はフリーザーバッグに入れてしっかり密封するか、密閉容器に入れて蓋をきちんと締めておけば、冷蔵庫で3日間は保存できる。
■グラタン、シチュー、キッシュなど:保存期間は使われている食材による。トマトソースパスタなら、冷蔵庫で3日間保存できる。バターや牛乳、卵、生クリームを使った料理の場合は、保存可能期間はそれより24時間ほど短くなる。
クリームと菓子
■卵:オムレツやスクランブルエッグの残りを冷蔵庫で保存すると風味が落ちるのですすめない、というのがトスティバンのアドバイス。火を通せば日持ちするというわけではないので気をつけよう。
■焼き菓子:グラタン、シチューやキッシュと同じように、使われている食材による。リンゴタルトやヨーグルトケーキなら3日以上保存可能。クレームブリュレは2日以内に食べ切ろう。
■生菓子:イチゴケーキやティラミスはその日のうちに食べ切ること! こうした菓子はバター、生クリーム、卵、牛乳が使われているので傷みやすい。
■クリーム、ヨーグルト:できるだけ賞味期限を守ること。生クリームは開封後でも、縁についたクリームを拭き取る、蓋をしっかり閉めるといった衛生ルールをきちんと守っていれば、賞味期限まで保存可能(1週間以上持つ場合もある)。クリームやヨーグルトの鮮度を示す唯一の指標は、その味だ。
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冷蔵庫を満杯にしない
冷蔵庫内の平均温度は5℃。保存期間を心配する前に、まず冷蔵庫内の温度が適切に保たれているかが大切だ。「また、冷蔵庫には食品を詰め込みすぎないように」とトスティヴァンは付け加える。冷蔵庫にぎっしり食品を詰め込んでしまうと、空気が循環しにくくなり、庫内の温度が上がってしまう。温度が上がれば保存環境が悪くなる。そんなわけで、冷蔵庫に目一杯食品を詰め込むことは避けるべき!
シールを用意する
冷蔵庫にそのまま食品を入れるのはおすすめできない。冷蔵庫の天敵となる汚れや細菌が付着している可能性があるため、余計な包装はすべて取り除くこと。賞味期限については、自分の記憶力に頼るのは問題外だ。定期的に、冷蔵庫の中身の半分を捨てることにもなりかねない。「シールを貼って、調理した日付を記入しておけば、食べても大丈夫かを確認できます」
残り物を何度も温め直してもいい?
「冷やしたり温めたりを何度も繰り返すのはよくありません」とトスティヴァンは言う。「残り物の温め直しは1回までが理想です」
texte:Anne-Laure Mignon (madame.lefigaro.fr)